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大佐町まちづくり基本条例

(前文) 

 わたしたちは、中国山地の、いのちはぐくむ豊かな自然を愛し、活力に満ちた魅力ある大佐町の実現につとめます。

 1、源流の自然を愛し、清潔な環境をつくりましょう。
 1、思いやりをもって、互いに助け合いましょう。
 1、伝統を生かし、新しい文化の創造につとめましょう。
 1、働くよろこびをもち、健康にくらしましょう。
 1、国際感覚をもち、平和な未来を築きましょう。

 これが、大佐町民憲章に込めた、わたしたちのまちづくりの願いです。

 21世紀初頭、日本社会は「分権社会と住民主導のまちづくりの実現」に向けて確実に歩み始めました。まちづくりは、町民一人ひとりが自ら考え、行動することによる「自治」が基本です。
 そのためには、わたしたちがまちづくりの情報を共有できるようになることが何よ り大切なことです。
 わたしたちは、ここに大佐町のまちづくりの理念を明らかにし、共に生き、励むよ ろこびを実感できるまちをつくるため、この条例を制定します。

第1章 目的

(目的)

第1条 この条例は、大佐町のまちづくりに関する基本的な事項を定めるとともに、まちづくりにおける町民の権利と責任を明らかにし、自治の実現を図ることを目的とする。

第2章 まちづくりの基本原則

(情報共有の原則)

第2条 「まちづくりは、自らが考え行動すること」という自治の理念を実現するため、町は、町民がまちづくりに関する情報を共有することを基本に進めなければならない。

(情報への権利)

第3条 町民は、町の仕事について必要な情報の提供を受け、自ら取得する権利を有する。

(説明責任)

第4条 町は、町の仕事の企画立案、実施及び評価のそれぞれの過程において、その経過、内容、効果及び手続を町民に明らかにし、分かりやすく説明する責務を有する。

(参加原則)

第5条 町は、町の仕事の企画立案、実施及び評価のそれぞれの過程において、町民の参加を保障する。

第3章 情報共有の推進

(意思決定の明確化)

第6条 町は、町政に関する意思決定の過程を明らかにすることにより、町の仕事の内容が町民に理解されるよう努めなければならない。

(情報共有のための制度)

第7条 町は、情報共有を進めるため、次に掲げる制度を基幹に、これらの制度が総合的な体系をなすように努めるものとする。

(1) 町の仕事に関する町の情報を分かりやすく提供する制度
(2) 町の仕事に関する町の会議を公開する制度
(3) 町が保有する文書その他の記録を請求に基づき公開する制度
(4) 町民の意見、提言等がまちづくりに反映される制度

(情報の収集及び管理)

第8条 町は、まちづくりに関する情報を正確かつ適正に収集し、速やかにこれを提供できるよう統一された基準により整理し、保存しなければならない。


(個人情報の保護)

第9条 町は、個人の権利及び利益が侵害されることのないよう個人情報の収集、利用、提供、管理等について必要な措置を講じなければならない。

第4章 まちづくりへの参加の推進

(まちづくりに参加する権利)

第10条 町民は、まちづくりの主体であり、まちづくりに参加する権利を有する。

2 町民は、それぞれの町民が、国籍、民族、年齢、性別、心身の状況、社会的又は経済的環境等の違いによりまちづくりに固有の関心、期待等を有していることに配慮し、まちづくりへの参加についてお互いが平等であることを認識しなければならない。

3 町民によるまちづくりの活動は、自主性及び自立性が尊重され、町の不当な関与を受けない。

4 町民は、まちづくりの活動への参加又は不参加を理由として差別的な扱いを受けない。

(満20歳未満の町民のまちづくりに参加する権利)

第11条 満20歳未満の青少年及び子どもは、それぞれの年齢にふさわしいまちづくりに参加する権利を有する。

(まちづくりにおける町民の責務)

第12条 町民は、まちづくりの主体であることを認識し、総合的な視点に立ち、まちづくりの活動において自らの発言と行動に責任を持たなければならない。

(まちづくりに参加する権利の拡充)

第13条 町民は、まちづくりへの参加が自治を守り、進めるものであることを認識し、その拡充に努めるものとする。

第5章 コミュニティー

(コミュニティー)

第14条 町民にとって、コミュニティーとは、町民一人ひとりが自ら豊かな暮らしをつくることを前提としたさまざまな生活形態を基礎に形成する多様なつながり、組織及び集団をいう。

(コミュニティーにおける町民の役割)

第15条 町民は、まちづくりの重要な担い手となりうるコミュニティーの役割を認識し、そのコミュニティーを守り、育てるよう努めるものとする。

(町とコミュニティーのかかわり)

第16条 町は、コミュニティーの自主性及び自立性を尊重し、その非営利的かつ非宗教的な活動を必要に応じて支援することができる。

第6章 議会の役割と責務

第17条 議会は、最高意志決定機関として重要な政策決定を総合的かつ全町的な視点で行わなければならない。

2 議会は、大佐町まちづくり基本条例に照らして、常に行政が民主的で効率的な行政運営を行っているかを調査、監視するものとする。

第18条 議会は、町民と意見交換を十分に行い、町民との連携に努め、議会活動に関する情報を町民にわかりやすく説明する責務を有する。

第7章 町の役割と責務

(町長の責務)

第19条 町長は、町民の信託に応え、町政の代表者としてこの条例の理念を実現するため、公正かつ誠実に町政の執行に当たり、まちづくりの推進に努めなければならない。

(就任時の宣誓)

第20条 町長は、就任に当たっては、その地位が町民の信託によるものであることを深く認識し、日本国憲法により保障された地方自治権の一層の拡充とこの条例の理念の実現のため、公正かつ誠実に職務を執行することを宣誓しなければならない。

2 前項の規定は、助役、及び教育長の就任について準用する。

(執行機関の責務)

第21条 町の執行機関は、その権限と責任において、公正かつ誠実に職務の執行に当たらなければならない。

2 町職員は、まちづくりの専門スタッフとして、誠実かつ効率的に職務を執行する とともに、まちづくりにおける町民相互の連携が常に図られるよう努めなければならない。

(組織)

第22条 町の組織は、町民に分かりやすく機能的なものであると同時に、社会や経 済の情勢に応じ、かつ、相互の連携が保たれるよう柔軟に編成されなければならない。

(審議会等への参加)

第23条 町は、審査会、審議会、調査会その他の附属機関及びこれに類するものの委員には、公募の委員を加えるよう努めなければならない。

(意見・要望・苦情等への応答義務等)

第24条 町は、町民から意見、要望、苦情等があったときは、速やかに事実関係を 調査し、応答しなければならない。

2 町は、前項の応答に際してその意見、要望、苦情等にかかわる権利を守るための仕組み等について説明するよう努めるものとする。

3 町は、前2項の規定による応答を迅速かつ適切に行うため、対応記録を作成する。

(意見・要望・苦情等への対応のための機関)

第25条 町は、町民の権利の保護を図り、町の行政執行により町民が受ける不利益な扱いを簡易かつ迅速に解消させるため、不利益救済のための機関を置くことができる。

(行政手続の法制化)

第26条 条例又は規則に基づき、町の機関がする処分及び行政指導並びに町に対する届出に関する手続について必要な事項は、条例で定める。

第8章 まちづくりの協働過程

(計画過程等への参加)

第27条 町は、町の仕事の計画、実施、評価等の各段階に町民が参加できるよう配慮する。

2 町は、まちづくりに対する町民の参加において、前項の各段階に応じ、次に掲げる事項の情報提供に努めるものとする。

(1) 仕事の提案や要望等、仕事の発生源の情報
(2) 代替案の内容
(3) 他の自治体等との比較情報
(4) 町民参加の状況
(5) 仕事の根拠となる計画、法令
(6) その他必要な情報

(計画の策定等における原則)

第28条 総合的かつ計画的に町の仕事を行うための基本構想及びこれを具体化するための計画(以下「総合計画」という。)は、この条例の目的及び趣旨にのっとり、策定、実施されるとともに、新たな行政需要にも対応できるよう不断の検討が加えられなければならない。

2 町は、次に掲げる計画を策定するときは、総合計画との整合性に配慮し、計画相互間の体系化に努めなければならない。

(1) 法令又は条例に規定する計画
(2) 国又は他の自治体の仕事と関連する計画

3 町は、前2項の計画に次に掲げる事項を明示するとともに、その計画の実施に当たっては、これらの事項に配慮した進行管理に努めなければならない。

(1) 計画の目標及びこれを達成するための町の仕事の内容
(2) 前号の仕事に要すると見込まれる費用及び期間

(計画策定の手続)

第29条 町は、総合計画で定める重要な計画の策定に着手しようとするときは、あらかじめ次の事項を公表し、意見を求めるものとする。

(1) 計画の概要
(2) 計画策定の日程
(3) 予定する町民参加の手法
(4) その他必要とされる事項

2 町は、前項の計画を決定しようとするときは、あらかじめ計画案を公表し、意見を求めるものとする。

3 町は、前2項の規定により提出された意見について、採否の結果及びその理由を付して公表しなければならない。

第9章 財政

(総則)

第30条 町長は、予算の編成及び執行に当たっては、総合計画を踏まえて行わなければならない。

(予算編成)

第31条 町長は、予算の編成に当たっては、予算に関する説明書の内容の充実を図るとともに、町民が予算を具体的に把握できるよう十分な情報の提供に努めなければならない。

2 前項の規定による情報の提供は、町の財政事情、予算の編成過程が明らかになるよう分かりやすい方法によるものとする。

(予算執行)

第32条 町長は、町の仕事の予定及び進行状況が明らかになるよう、予算の執行計画を定めるものとする。

(決算)

第33条町長は、決算にかかわる町の主要な仕事の成果を説明する書類その他決算 に関する書類を作成しようとするときは、これらの書類が仕事の評価に役立つものとなるよう配慮しなければならない。

(財産管理)

第34条 町長は、町の財産の保有状況を明らかにし、財産の適正な管理及び効率的な運用を図るため、財産の管理計画を定めるものとする。

2 前項の管理計画は、財産の資産としての価値、取得の経過、処分又は取得の予定、用途、管理の状況その他前項の目的を達成するため必要な事項が明らかとなるように定めなければならない。

3 財産の取得、管理及び処分は、法令の定めによるほか、第1項の管理計画に従って進めなければならない。

(財政状況の公表)

第35条 町長は、予算の執行状況並びに財産、地方債及び一時借入金の現在高その他財政に関する状況(以下「財政状況」という。)の公表に当たっては、別に条例で定める事項の概要を示すとともに、財政状況に対する見解を示さなければならない。

第10章 評価

(評価の実施)

第36条 町は、まちづくりの仕事の再編、活性化を図るため、まちづくりの評価を 実施する。

(評価方法の検討)

第37条 前条の評価は、まちづくりの状況の変化に照らし、常に最もふさわしい方法で行うよう検討し、継続してこれを改善しなければならない。

第11章 町民投票制度

(町民投票の実施)

第38条 町は、大佐町にかかわる重要事項について、直接、町民の意思を確認する ため、町民投票の制度を設けることができる。

(町民投票の条例化)

第39条 町民投票に参加できる者の資格その他町民投票の実施に必要な事項は、それぞれの事案に応じ、別に条例で定める。

2 前項に定める条例に基づき町民投票を行うとき、町長は町民投票結果の取扱いをあらかじめ明らかにしなければならない。

第12章 連携

(町外の人々との連携)

第40条 町民は、社会、経済、文化、学術、芸術、スポーツ、環境等に関する取組みを通じて、町外の人々の知恵や意見をまちづくりに活用するよう努める。

(近隣自治体との連携)

第41条 町は、近隣自治体との情報共有と相互理解のもと、連携してまちづくりを推進するものとする。

(広域連携)

第42条 町は、他の自治体、国及びその他の機関との広域的な連携を積極的に進めるものとする。

(国際交流及び連携)

第43条 町は、自治の確立と発展が国際的にも重要なものであることを認識し、まちづくりその他の各種分野における国際交流及び連携に努めるものとする。

第13章 条例制定等の手続

(条例制定等の手続)

第44条 町は、まちづくりに関する重要な条例を制定し、又は改廃しようとするときは、次のいずれかに該当する場合を除き、町民の参加を図り、又は町民に意見を求めなければならない。

(1) 関係法令及び条例等の制定改廃に基づくもので、その条例の制定改廃に政策的 な判断を必要としない場合
(2) 用語の変更等簡易な改正で、その条例に規定する事項の内容に実質的な変更を 伴わない場合
(3) 前2号の規定に準じて条例の制定改廃の議案を提出する者(以下「提案者」という。)が不要と認めた場合

2 提案者は、前項に規定する町民の参加等の有無(無のときはその理由を含む。)及び状況に関する事項を付して、議案を提出しなければならない。

第14章 まちづくり基本条例の位置付け等

(この条例の位置付け)

第45条 他の条例、規則その他の規程によりまちづくりの制度を設け、又は実施し
ようとする場合においては、この条例に定める事項を最大限に尊重しなければなら
ない。

第15章 この条例の検討及び見直し

(この条例の検討及び見直し)

第46条 町は、この条例の施行後4年を超えない期間ごとに、この条例が大佐町に
ふさわしいものであり続けているかどうか等を検討するものとする。

2  町は、前項の規定による検討の結果を踏まえ、この条例及びまちづくりの諸制度
について見直す等必要な措置を講ずるものとする。

附則

(施行期日)

この条例は、平成16年2月11日から施行する。

 

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