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国会議員の議員年金

国民年金を満額受給するには、現行の制度では月13300円を40年間払い続けることになっています。それにより受け取ることができる額は、65歳から年間80万4200円(平成14年度)です。

これに対し、国会議員の議員年金では、10年間、月10万3000円と期末手当時に3万円を支払えば、65歳から年間最低412万円。月にするとおよそ34万円が支給されます。支給される額も大きなものですが、問題は年金として支払われる財源の7割が税金だということです。

給付を減らし負担を増やすという年金改革が行われようとしている中、改革を行う議員自らも特権を廃止するべきだとの声は以前から根強くあり、早急な制度の見直しが必要です。
小泉首相も今年の4月には「(議員年金の廃止は)今国会でやった方がいい。今度の委員会で提案し、質問されれば、私も賛成する。」と述べ、国民年金や厚生年金に比べ優遇されていると批判の多い議員年金を廃止するべきだとの見解を明らかにしました。

 

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地方議員の議員年金

地方議員にも国会議員とは別の議員年金があります。

現在、練馬区では元議員40数人が議員年金を支給されていますが、練馬区議会では議員年金についての議論すら一度も行われていません。議会側は議員年金について「法律(地共法151条)に基づいて行っているので練馬区議会だけ変更することはできない」と話しています。いったいどういうことなのでしょうか?

 

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地方議員の年金の法律的根拠

地方議員の年金制度は、昭和37年に施行された地方公務員等共済組合法※という法律に根拠があります。ポイントは、国の法律なので国会でしか改正ができないという点です。

地方議員が議員年金への加入を拒否しようとしても、報酬を支払う自治体があらかじめ報酬から掛金を天引きしなければならないと法律で義務付けられているので、議員個人が加入を拒否することは不可能になっています。

※同法166条5項
地方議会議員の報酬の支給機関は、報酬を支給する際地方議会議員の報酬から第2項に規定する掛金に相当する金額を控除して、これを地方議会議員に代わつて共済会に払い込まなければならない。

 

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待遇(練馬区議会の場合)

掛金や支払い額は議員報酬の額に比例するため一概にいくらとは言えません。練馬区の場合で見ると、掛金として毎月8万600円、期末手当から年に81,050円(6月37,675円、12月37,635円、3月5,700円)を納めれば、議員を3期12年務めると、年額198万4000円が支払われます。その後4期16年で214万2720円。5期20年で230万1440円。6期24年で246万160円と増加していきます。

 
加入期間
掛金合計
年間支給額
 
 
3期12年
1257万9000円
198万4000円
 
 
4期16年
1677万2000円
214万2720円
 
 
5期20年
2096万5000円
230万1440円
 
 
6期24年
2515万8000円
246万0160円
 

※上記の数値は現在の負担率が続くと仮定して計算したものです。
※平成17年4月から負担率の変更(増加)が予定されています。

実はこの金額は15年4月以降年金を支給される議員の額で、それより前から議員年金を受け取っている元議員には3期12年で248万円支払われています。もちろん当時の掛金は現在の8万600円より約2万円も割安です。そして議員年金の財政は694億円の赤字であるにも関わらず、現在支給を受けている元議員の年金額は現状維持で依然として高額なままです。
支給開始の年齢も、基本は65歳ですが昭和61年4月に議員だった人、もしくは議員を辞めた人は55歳から受け取ることもできるという優遇ぶりです。

もちろん国会議員の議員年金と同じく、税金での負担率は高く40数%となっています。さらに国民年金と同時に支給されるので実際に支払われる額は、もっと多くなります。

 

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財源

主な収入は議員の掛金ですが、もちろん掛金だけでは完全に資金不足です。不足した財源は、自治体が個別に一般財源(自治体独自の予算=税金)から負担しています。

自治体負担分は各自治体により違いますが、支出の計算方法は

「議員の毎月の報酬額の10.5%×議員数×12ヶ月」

となります。この計算式で割り出した金額が自治体負担分となり、練馬区の14年度決算では、練馬区の負担分は3157万400円となっています。

 

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この制度の問題点

引退した議員の生活を、自治体が貴重な税金から捻出した一般財源で担っている実態が見えてきました。年金制度は国の社会保障の一環ですから、各自治体がその財源で議員の年金の面倒を見るのは正当な税金の使い道なのか疑問があります。

しかし、地方公務員等共済組合法という国の法律で決まっていることなので、たとえ自治体の議員全員が議員年金の廃止を主張してもそれは不可能ということであり、地方議員自らが改革できないシステムになっています。
地方分権の流れの中、まったく逆行しているような制度であり、地方議員の議員年金の税金負担分は各自治体の税金で支払われるので、本来ならば各自治体の議会が自ら支給額もしくは制度自体を決められなけば、適切な制度となるはずがありません。
今後、法律の廃止が無理ならば、せめて、権限を地方自治体に委譲し各自治体ごとで改正できるようなれば、地方議員選挙の争点にもなり、政治への関心を高めるきっかけにもなるのではと思います。

一方、議員年金の支給額については、議員年金を管轄している地方議員共済会が年金の支払額を減らすと決めれば減らせるのです。しかし、問題の根は深く、地方議員共済会で議員年金を話しあうメンバーは地方議会の議長たちなのです。彼らに自らの既得権である議員年金を減らそうという意志があるのでしょうか。
議員年金を改革するには、私利私欲に走らずに市民の側に立つ、新しいタイプの議員を選んでいくしかないのかもしれません。

 

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