トップページ >> 議会活動の記録 >> 平成17年第三回練馬区議会定例会

※この文書は録音テープをテキスト化したものです。正式な議事録ではありません。

※一般質問の模様をビデオ映像で公開しています。


2005年9月28日 一般質問(質問原稿)

野崎孝男議員

区長の区政への基本姿勢について

 まず、はじめに区長の区政への基本姿勢をお伺いいたします。
 少子高齢化が進みいよいよ日本は人口減少社会に突入しようとしています。しかしながらわが練馬区を見てみると人口は徐々にですが上昇しており9月1日現在68万5556人となっています。今後の予測を見ても32年度までは人口の増加が予想されているところですが、人口の増加にともない新たな課題も生じてくることになります。しかし、今後、さらに多様化するであろうことが予想される行政ニーズに対してそのすべてを行政が担うだけの財源を確保することは不可能であることから、行政と区民がともに公共を担う主役としての協働が練馬区でも推進されております。
 その一つに自治基本条例の策定が挙げられますが、自治基本条例の懇談会の議論を伺うと協働を実現するに当たってまず乗り越えなければならない課題が浮き彫りになってきます。それは現役世代特に20代〜40代を中心にした世代と高齢者世代のコミュニティー感の相違、行政に対するニーズのギャップなどです。練馬区統計書によると17年度の昼間の流出人口は24万5999人となっており、区の総人口の3分の1強を占めています。そしてその多くは20代〜40代に集中していると思われます。こうした昼間区内に在住していない区民の区政への参加・関心をどのように高めるかは、協働の時代を迎えるにあたり大きな課題だといえます。
 そこで重要になるのは区のトップである区長自身が積極的に勤労世代と意見交換を行う場を設けることが必要だと思いますが、区長が公式に参加した昨年の行事一覧表を見ますと、残念ながら積極的にそのような機会を持っているとはいえない状況であります。昼間、区内にいない区民の方々とどう接点をつくり意見交換を行っていくかは難しい問題でもありますが区長はどのようにお考えになっているのでしょうか、ご見解をお伺いいたします。少子高齢化時代は子育て世代と高齢世代が共に力を合わせていかなければならない時代でもあることから今後は積極的に子育て世代の意見を聞く場を設けていくことを期待するところであります。

入札・契約改革について

 次に入札・契約制度についてお伺いいたします。
 近年全国各地で公共工事や業務委託契約をめぐる事件が多発しています。もっとも記憶に新しいのは日本道路公団の副総裁と理事、そして談合組織を束ねていた道路公団OBが逮捕された官製談合事件ですが、そのほかにも国土交通省発注の橋梁工事、7月には東京都水道局発注の水道工事を巡る談合強要事件が明らかになり談合問題の根の深さを改めて浮き彫りにしたといえます。また業務委託契約を巡っては、4月に現職の足立区議会議員が区の保養施設の業務委託契約に便宜を図った見返りに300万円の賄賂を受けとったあっせん収賄容疑で逮捕されています。
 このような事件は、昨年3月に目黒区の前契約課長が清掃委託業務の入札予定価格を一部の業者に教えるなどの便宜を図って現金200万円を受け取ったとして収賄罪で逮捕され、5月には荒川区の助役が区発注の健康器具設置工事に関連して業者からわいろを受け取ったとして逮捕、さらにその4ヵ月後の9月には現職の荒川区長が区役所本庁舎の管理業務の委託を巡り、受注業者に便宜を図った見返りに数十万円の賄賂を受け取ったとして逮捕されています。23区の区長が逮捕されたのは1955年以来約50年ぶりのことで、荒川区の区長・助役の逮捕というニュースは多くの自治体関係者に衝撃を与えました。
 そして、何よりもこれらの事件は市民の行政・政治への信頼を失墜させる行為であり、決して許されることではなく、行政や政治への信頼を回復するためには透明性や競争性・公平性を高め、決して談合や口利きなどの不正が出来ない入札・契約制度を早急に確立することが求められています。しかし先ほど列挙したすべての事件は入札・契約を巡る点で共通しているものの不正の手法や経路については大きな違いがありその一つひとつを検証し、対策を練っていかねばなりません。その点から何点か区長のご見解をお伺いいたします。

 まず、日本道路公団及び国土交通省発注の橋梁工事での談合事件に関してですが、この事件では談合防止策に有効とされる電子入札や技術提案を取り入れた総合評価方式という入札制度がすべて骨抜きにされていたことが明らかになり、あらゆる談合防止策を巧妙な手口ですり抜ける談合の根の深さを浮き彫りにしています。その手口は談合組織内で落札者に決まった「チャンピオン」と呼ばれるメーカーとその他の「さくら」役で参加しているメーカーが事前に技術提案などの内容に関しても協議していたというものです。また、電子入札に関しては入札に参加する主なメーカーすべてが談合組織に参加し、事前に携帯電話で連絡を取り合い入札金額を決めるなどして談合を行っていたといいます。
 しかし、だからといって入札改革をあきらめるのではなく、より一層の制度改革を行い談合が出来ない入札制度を構築していくことこそが「官製談合防止法」「入札契約適正化法」の趣旨にのっとる自治体の責務だともいえます。このような談合組織の実態について区長はどのようにご感想をお持ちでしょうか。ご見解をお伺い致します。

 また、橋梁工事での談合事件を受けて国土交通省は限られた業者による指名競争入札が談合を容易にしていたとして、入札参加者が限定されず談合が行いにくい一般競争入札の拡大に踏み切りました。練馬区の入札制度を見ると一般競争入札は建築・設備工事で1億円以上とされています。23区を見ても杉並区500万円以上、豊島区や品川区は1000万円以上で一般競争入札を実施しています。そのことから練馬区でも入札・契約制度の改善に向けての第一次報告で2000万円以上の案件については一般競争入札を拡大するとしていますが、更なる対象の拡大が不可欠であると思いますので、区長のご見解をお伺い致します。

 また、一般競争入札だけでなく透明性・競争性・公正性を担保した入札制度を構築するためには総合評価方式入札の早期導入、業者が一同に顔を合わせ談合の温床となっているといわれる現場説明会の廃止などを同時に行う必要があり、さらに第三者による入札監視委員会などを設置する必要があります。これらは入札・契約制度の改善に向けての第一次報告・第二次報告にもその必要性が示されていますが、実現するのはいつごろになるのでしょうか。具体的なスケジュールをお伺い致します。

 16年度に行われた建設・土木関係の入札結果と17年度の7月までの建設・土木の入札結果を調べたところ、まず再々入札まで行った入札が21件あり、そのうち1、2、3回入札しても1回目に最低価格を出した業者が3回目まで最低価格を維持して落札する一位不動の原則という現象がおきていたケースが20件ありました。つまり、再々入札まで行った案件の95.2%で一位不動の原則が起きています。この一位不動の原則というのは、3回の入札の内に競争原理が働いていれば当然再入札ごとに順位が入れ替わるはずであり、3回とも同じ業者が最低価格を出し続けていることは競争原理が事実上機能しておらず、談合が行われた証拠といわれている現象であります。
 さらに、2回目までの入札となった案件も見てみると、1回目・2回目共に同じ業者が最低価格を入札していた件数は全18件中16件であり、2回目まで入札が行われた案件の88%で一位不動の原則という現象を見て取ることが出来ます。また、一位不動の原則が見て取れる再々入札まで行った20件のうち、不調により入札が成立せず随意契約となった5件を除いた15件の平均落札率は95.5%であり、談合の疑いが強いといわれている落札率に限りなく近いものとなっています。
 この一位不動の原則というのは、事実上入札での競争が機能していないことを示す現象といえるもので、一般競争入札の拡大など競争性が担保された制度を早急に構築する必要があると思いますが、入札改革に対する区長のご決意をお伺いいたします。

 入札改革をめぐっては競争性が高まった結果、落札率が低くなり工事の品質が下がるといった声も多くありますが、国土交通省は「統計学的に見て落札価格と工事品質はほとんど関係がない」という調査結果を示しています。また、練馬区の発注した工事を見ても、落札率が低いからといって不良工事が多いということはまったくなく、落札率と工事の品質に関連性を見て取ることは出来ません。工事の質については今年4月に公共工事の品質確保の促進に関する法律が施行されたことからも、工事の質の確保は入札によるものではない観点から担保することが望ましいといえます。
 入札改革が行われた先進自治体では長野県が改革前平均落札率96.4%から改革後には75.5%に。宮城県では95%から79.5%にと確実に成果を上げています。16年度の練馬区で行われた1000万円以上の入札契約の平均落札率は92.71%で合計金額は60億6038万2650円となっています。仮に平均落札率が85%になったと仮定すると、およそ3億円の経費の削減がされる計算となります。最小の経費で最大の効果を上げることを目指している練馬区からすれば入札改革という公共工事の分野でも大胆な改革を進めるべきだと思いますが区長のお考えをお伺い致します。

 入札改革については、談合が出来ないシステムを常に改革・改善を行い進めていくことは「入札契約適正化法」の趣旨でもあり、その点からすれば現在閲覧のみとなっている入札経過調書をインターネットで公開するよう要綱を改正することなどは今すぐにでも出来る改革を順次進めていくべきであります。入札経過調書のインターネットでの公開について区長のご見解をお伺い致します。

 次に業務委託に関連した契約についてお伺い致します。

 業務委託に関しては政治家の不正な口利きによる足立区議会議員の逮捕、そして荒川区長の逮捕という政治や行政の信頼を失墜させる大きな事件がおきましたが、まずはこの二つの事件について区長のご見解をお伺い致します。
 足立区や荒川区で起きた事件は公共事業への口利きや介入がなされている現状を浮き彫りにしたわけですが、公共事業への口利きや介入に対しては「あっせん利得処罰法」「入札契約適正化法」「官製談合防止法」等の法制度があるにも拘わらず、このような事件が発生してしまうことは誠に残念としか言いようがありません。全国の自治体の中には口利きに対する対策として、口利きの内容を文書に残し情報公開の対象とするといった口利き防止策を制度化している自治体もあります。今年8月には多摩市が「契約業務にかかる不正な働きかけへの対応に関する要綱」を制定し、(1) 特定業者の指名競争入札参加又は不参加に関する依頼行為(2) 特定業者の受注又は非受注に関する依頼行為(3) 公表前における発注に関する情報聴取行為(4) 公表前における入札参加者に関する情報聴取行為などを具体的な不正行為とし、職員が不正な働きかけを受けた場合は報告書を作成し情報公開の対象とすることを義務付けています。練馬区では口利き防止策についてどの様な対策が行われているのでしょうか。お伺い致します。
 足立区や荒川区のように事件が起きていなくても、口利きを防止する方策を明確に示すことは、区政の信頼性・透明性を大きく高める効果があります。そのことからも練馬区で行われている対策があるのならば明確にそれを示し区民に周知することが必要だと思いますが区長のお考えをお尋ねいたします。

行財政改革・長期継続契約について

 次に行財政改革についてお伺い致します。
 ちょうど一年前の9月に区財政の現状と問題点をまとめた財政白書が発行されました。財政白書では今後の少子化・高齢化の進展により新しい時代の区民ニーズにこたえるためにはより一層の行政改革と共に区政運営の効率化を図っていくことの必要性が述べられています。そしてその具体的な行政改革のプランとして「新行政改革プラン」が示されておりますが、この新行政改革プランの財政に影響するであろう項目を見ると、委託化・民営化の推進、ITを活用した事務の効率化、職員削減や職員手当ての見直しが上げられます。まずはこれら新行政改革プランにより、これまでどの様な財政的な成果が生まれ、その成果により生まれたであろう財源をどの様に活用してきているのかをお尋ねいたします。

 次に事務の効率化についてですが、2004年に地方自治法第234条の3、地方公共団体における長期継続契約にかかる規定が改正されました。改正された内容はこれまで、長期継続契約を結べる対象が電気料金や不動産の賃借料などに限定されていた項目に、あらたにコピー機やパソコンなどのOA機器についても電気やガスなどと同じく長期継続契約が可能になり、国は「複数年度にわたり契約しなければ契約事務の取り扱いに支障を及ぼすもの」については条例で定めることで長期継続契約を結べるとしています。
 現在練馬区のコピー機やパソコンなどの契約については、長期継続契約を結ぶ為には債務負担行為の作成、議会の議決が必要となることから会計上は単年度の契約の繰り返しとなり、毎年の契約事務など煩雑な手続きが必要な状況となっています。また、単年度の契約の繰り返しといっても実質的に複数年間利用することが前提とされており、その点から契約に当たっては一年目のみ入札で二年目以降は随意契約で行われています。このたびの自治法改正によりコピー機やパソコンなどの長期継続契約が可能となったことで、競争入札による複数年契約が可能となったことはOA機器のリースにかかる経費の効率化が可能となったともいえるものです。今年の4月にコピー機の長期継続契約を競争入札で実施した鳥取県では142台のコピー機を17種類に分類して入札を行った結果、その落札額は前年度のリース料実績に比べおよそ8割も減少したといいます。さらに鳥取県の試算では残りのおよそ330台のコピー機をすべて今回と同じ入札で行うことで約3億円の費用が削減されるとしています。
 練馬区では現在出先機関も相当数のコピー機があり、機器のリースに当たっては入札という一つの窓口で一括して行うことで、リース料の軽減、さらに毎年度の契約にかかる事務の効率化が大幅に図れるというメリットが生まれます。またコピー機だけでなく16年度末で2414台が配備されているパソコンについても対象に加えることでより大きな財政効果を生むことが期待できます。長期継続契約についての区長のお考えをお尋ねいたします。

 長期継続契約については複数年にわたり固定経費を計上することから、財政の自由度が減少するのでは、という懸念もないわけではありませんが、契約の透明性そして安定性などを鑑みれば、長期継続契約を導入する意義は大きいと思われます。また、現在でも数年間の継続使用を前提とした見積もりにより入札が行われていることから、長期継続契約を導入してもリース料金は変わらないという考えもあるかもしれませんが、先に導入した鳥取県でも長期継続契約導入前のリース契約については事前に3年間使用する見込みで業者に見積もりを行っていたといいます。しかし結果的には長期継続契約による入札の結果、大幅にリース料金が下がっています。23区でも江東区が今年3月にいち早く条例化し小中学校の図書室のエアコンについて長期継続契約を適用し来年度から順次拡大していくとしています。目黒区も今年度の条例制定へ向けて準備を進めているといいます。
 長期契約の切り替えの時期を考えれば練馬区でも第四回定例会、もしくは来年の第一回定例会で長期継続契約に関する条例を制定することで、来年度の契約更新時には長期継続契約を取り入れることが可能となります。このことから練馬区でも早急に条例を制定し長期継続契約を積極的に導入することが望ましいと考えますが、区長のご見解をお伺い致します。

指定管理者制度について

 次に指定管理者制度についてお伺い致します。
 先般の定例会にて指定管理者制度の導入のための公の施設の設置条例の改正が行われ、8月から9月にかけて9つの施設の公募が行われています。指定管理者制度の導入に当たっては指定管理者制度の導入に係る当面の方針が示されていますが、今後の指定管理者の選定そして指定管理者による公の施設の管理に対して何点か質問いたします。

 まず、一点目は条例のあり方についてです。当面の方針では「業務の範囲」の設定や指定管理者になりうる団体については施設の特性に応じて個別に判断する必要があることから、包括的な手続条例を制定するとしても、個別の条例で規定すべき項目が多くなることが予想され、包括的な手続条例の内容は限定されるという理由から、指定管理者の選定のために独立した包括的な手続条例を制定する意味が見出せないとしています。しかし、これまで改正された公の施設の設置条例の改正内容を見ると施設の特性に応じた規定はほとんどなく、実際はすべての施設に関して共通に盛り込む事項の改正が中心となっています。いわば、当面の方針で示されている「個別の条例で規定すべき項目」を理由に通則的な手続き条例を制定する意味がないとは言えない状況であるということができます。設置条例のみでの対応では、今後共通事項を改正する場合にはすべての施設の設置条例を改正する必要が生じることも鑑みれば、通則条例の制定はむしろ必要な事と考えますが区長のお考えをお伺い致します。

 2点目は選定及び情報公開についてです。
 先行して指定管理者制度を導入してきた施設の指定管理者の選定では、その選定基準の不明確さや選定の募集や選定結果に係る情報の不透明さが指摘されてきました。指定管理者制度は国が詳細な通知や雛形、マニュアルを示すことなく制度設計のほぼすべてを自治体の条例に委ねているものであり、制度の透明性・公平性に関しても自治体の主体性が問われている制度でもあります。そんな中、今年6月に指定管理者選定検討部会に有識者委員を導入することや応募したすべての事業者名を選定後に公表する情報公開基準を新たに定めたことは、制度の透明性・公平性を高める上でも大きな前進であり評価するところであります。しかしながら、せっかく定めた募集・選定情報に係る情報公開基準は条例などの担保はなく確実でぶれのない基準とは言いがたい状態にあるといえます。指定管理者の選定方法や情報公開は、指定管理者制度が信頼される制度であるための中心ともいえるものであること。そして指定管理者制度の導入の際にはすべての施設に共通する事項であることからも条例化が望ましいものと考えますが、区長のお考えをお伺い致します。
 
 3点目は長や議員の兼業禁止についてです。
 「指定管理者制度」は民法上の契約ではなく、行政処分という措置により公の施設の管理運営を指定した業者に行わせることを可能にしたものであるため、地方自治法の契約に関する規定は適用されないこととなっています。具体的には契約でも請負でもないため、自治法第92条の2、第142条による議員や長の兼業禁止規定が適用されず、法律上は長や議員が関係する団体であっても指定管理者になることが可能となっています。
 一方で自治法244条の2の4項では「指定管理者の指定の手続、指定管理者が行う管理の基準及び業務の範囲その他必要な事項を定めるものとする」されていることから、法律で担保されていない部分は各自治体が個別に条例で補っていくと解釈することもでき、指定管理者の導入に当たっては、その手続を定める条例が、どれだけ実効性の高いものになっているかが重要になります。また、指定管理者には複数年の管理を任せることになる点からも、入札・契約制度より厳しい基準そして高い透明性を条例で規定することは当然のことといえます。公の施設の設置の目的を効果的に達成する観点に立てば、指定管理者の指定に対し議決を行う議員や提案する側の長の兼業禁止は当然といえることから条例にて兼業禁止を規定する必要があると考えます。区長のご見解をお伺い致します。

 4点目は公の施設の目的外使用などについてです。
 指定管理者制度では行政財産の目的外使用の許可権限は、指定管理者に委任することが出来ないとされています。しかしながら、指定管理者である民間事業者が施設の収益事業を強化するために目的外使用をなし崩し的に行う可能性も否定できません。指定管理者による施設の目的外使用については、住民の福祉の増進のために税金で設置したという公の施設の性格からして、指定管理者による権限の濫用や販売行為などの目的化を防ぐためにも、指定管理者にたいし指定管理者制度の趣旨を明確に理解してもらう必要があります。この点について練馬区ではどのように説明していくのでしょうか、ご見解をお伺い致します。
 また、ホールや会館などにおいて、イベントの一環として主催者が物品などを販売する行為などは施設の円滑な管理運営、催し物の収益性を考えれば当該施設の目的内使用と解釈することもできなくもありませんが、横浜市区民文化センター条例や相模原市男女共同参画推進センター条例では指定管理者の権限として条例で明確に規定しています。練馬区ではどのような基準を設定し対処していくのでしょうか。ご見解をお伺い致します。

 5点目は利用料金制についてです。
 利用料金制は受託事業者が創意工夫による経営努力を行って施設の利用を増やし利用料金の収入増により利潤を得ることが可能となることで、受託事業者の経営努力へのインセンティブ的な側面を引き出し、経営努力を促す動機付けの仕組みとして導入された制度であります。
 ここで一つ問題になるのが、利用料金が指定管理者の利益となることから利用料の不払いに対する強制徴収を指定管理者が行えるかどうかという問題です。これに関して総務省通知の例示では、自治法231条の3利用料の強制徴収に関して指定管理者に行わせることが出来ないと示されています。したがって本来指定管理者の収入となるべき使用料が不納欠損となり指定管理者は損害をこうむることになりかねません。しかしながら、賦課と徴収段階の減免決定が適正に行政によって実施されれば、徴収行為自体は機械的な執行と見ることが可能であるとも考えられ、機械的な執行である以上、執行機関に裁量の余地がないのだから、指定管理者が執行しても問題がないという見方も成り立つこととなります。練馬区では利用料金が確実に指定管理者の収入となるようにどのような基準と方針を設定しているのかお伺い致します。

 最後に、指定管理者制度は制度設計そのものが自治体にゆだねられた制度であり、指定管理者制度をどれだけ透明性が高く公平性が担保された制度にするかは自治体の方針にゆだねられているといえます。そして、指定管理者の選定方法や情報公開・損害賠償義務・秘密保持義務など現在練馬区の条例に規定されていないもので、すべての公の施設で共通して必要な事項は多々あります。今後、指定管理者制度が広く利用されるであろうことを鑑みれば通則的な手続き条例を定める必要があると考えますが、今後もこれまでの区の見解と同じように必要のないものという方針で行くのか、それとも、必要に応じて整備していくことを目指すのか、区長のご見解をお伺いして質問を終わりにさせていただきます。

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