トップページ >> 議会活動の記録 >> 平成16年第一回練馬区議会定例会

※この文書は録音テープをテキスト化したものです。正式な議事録ではありません。

※一般質問の模様をビデオ映像で公開しています。


2004年2月18日 一般質問(質問原稿)

野崎孝男議員
 練馬区は私が生まれてからの29年間で劇的に変り、名実ともに都会となりました。社会、経済、生活スタイルとめまぐるしく変化する中で練馬区はどのようになっていくのか。区長の目指す練馬区のビジョンに関してまずお伺いいたします。

 区長はこれまで所信表明などで、これからの区のビジョンを言葉で語っておられ、その目指す意味は良く理解しております。ですが、区が進む方向性を言葉だけでなく、もう一歩進めて、イメージ映像もしくはパースなどで示すことにより練馬区の進むべき方向性をより具体的かつ分かりやすく区民に伝えることができると思いますが、いかがでしょうか?ご意見をお伺いしたいと思います。

 また、区民向けのメッセージという点でも、まだまだ工夫の余地はあるとおもいます。たとえば区長のホームページで月一回ビデオメッセージを流すなども考えられます。わかりやすい情報発信を心がけている区長のことですから、いろいろとお考えになっていると思いますが、今後も積極的な情報提供をお願いいたします。

 次に職員の意欲と発想を導き出す観点から伺います。

 区長は就任以来、区民と区長との集いを行うなど積極的に区民と意見交換をされることを心がけていると思います。そのことについては、とても素晴らしいことだと思っております。また、区長は、行政評価制度の基本的考え方の中で、劇的な企業再生を遂げた日産のカルロス・ゴーン氏が進めたリバイバルプランを区政の参考にとおっしゃっていたと思いますが、カルロス・ゴーン氏はよく会社内の現場に出て、一般の社員と率直な意見交換をし、社員の士気の高揚を図ったと聞いております。
 言うまでもなく「人、物、金」は三大経営資源であり、特に人的財産は固定資産に勝るとも劣らない大切なものです。このような点から言えば、練馬区の職員の士気の高揚は区政の発展には欠かせない要素であり、特に管理職でない一般職員が区長と自由に意見を交換する状況を作ることは、非常に重要ではないかと考えます。区民との集いの職員版である、職員と区長の集いを定期的に開催し、区長自らが職員の生の声を受け止める場を作っていただければと思いますが、いかがでしょうか?

 このような場が実現した場合、懇談の場で区長にとって耳の痛い意見も出てくるかもしれません。しかし「あやまちをきくをたのしめば、おこらざるはなく、いさめをこばめば、みだれざるはなし」という言葉があります。たとえ区長にとって受けがたく、厳しい意見が出てきても、それは、区の繁栄に繋がるヒントになると思います。重ねて申しますが、ぜひ前向きにご検討いただきたいと思います。

 次に行政改革、特に練馬区の組織運営と職員制度について質問いたします。

 新行政改革プランでは、人事考課制度の強化、人材育成実施計画の策定、民間企業・他自治体等との交流研修の実施、倫理規定の整備、区政の理念・目標の共有など、行政運営や練馬区職員の能力の向上に関する改革が数値目標を設定し提示されていますが、まず、区政の理念・目標の共有と言う面からお伺いいたします。
 区政の理念・目標の共有というのは、本来、組織の一員としては当たり前のことであり、数値目標で、区の理念・目標を共有できる職員の割合を11.9%から30%にという数値は、正直で現実的な数値なのかもしれませんが、本来ならば100%が当然だと思います。なぜ、これまで職員との目標の共有が一割強に過ぎなかったのか、その理由について具体的にお示しいただきたいと思います。

 次に人材育成実施計画の策定についてですが、人事・任用制度、研修制度、表彰制度、IT化に向けた人材育成、職場環境改善を内容とする「人材育成実施計画」を定めることで職員の能力・意欲・満足度の向上が図られるとあり、数値目標では能力の開発・向上に努めている職員の割合を36.1%から50%にと目標が設定されています。
 このことから推測いたしますと、改革が行われても、練馬区の職員の半分50%は能力の開発・向上に努めていないとも読めるわけで、揚げ足を取るようで申し訳ないのですが、私が言うまでもなく、練馬区の職員は区民の利益、福祉の向上を実現するために税金で雇われている公僕であり、その職務を怠る職員がいるのならば、それは残念でなりません。現状では能力の開発・向上に努めている職員が36.1%とありますが、残りの63.9%の職員と具体的にどのような意識の違いがあったのでしょうか?

 公務員は民間と違い、インセンティブもなく、一生懸命に努力する職員も、前向きでない職員も同じ給料です。それでは働く気がうせてくるのも分からないでもありません。そのような悪平等ともいえる給与体系を、少しでも頑張った職員が報われるように体系づける努力が様々な自治体で行われてきています。23区でも管理職の勤勉手当に5段階の成績評価を取り入れ、最高で5%の増額と減額ができると承知しておりますが、一般職員の評価はどのように行われているのでしょうか?
 私は、頑張っている職員が報われるという当たり前のことが当たり前に行われる必要があると思っています。その意味からも、大胆かつ柔軟な評価制度を導入するべきだと思います。23区統一の職員給与体系の中で、練馬独自での解決は困難なことも承知しております。長年行政マンとして勤め、今は組織の長になられた区長のお考えをお伺いしたいと思います。

 さらに、人材育成という点では、職員の能力を、すなわち、理想の職員のビジョンを具体的に示し目指すコンピテンシー制度を導入する必要があると私は考えます。
 簡単に言えば練馬区の職員は自在にパソコンを駆使し、電子メールを活用できるなど、練馬区職員に必要な能力を具体的に示すことです。さらに「高い業績を上げている職員の行動特性」「組織のミッションを実現するために必要な能力」すなわち優秀な職員のコツ、ノウハウ、技術などを分析し、成果に結びついているプロセスを体系化し公開することで、組織全体で知識、情報、ノウハウの共有化を図り全体のレベルアップを実現することができると思います。また、部署や役職ごとに必要とされる能力を明確にすることで、人員の適材適所ということが容易に行えるようになります。そしてそのことにより、職員自身も希望する部署が必要としている能力が明確になるので、自分自身の成長目標を具体的に考えられるようになり、働く意欲の向上も期待できます。
 コンピテンシーの導入は人材育成に不可欠だと思いますが、区長の見解をお伺いいたします。

 次に区の労使交渉についてお伺いいたします。

 現在、労使交渉の会議録は情報公開請求を行わなければ閲覧できませんが、職員が置かれている労働環境を正確に区民に知ってもらうという意味でも、積極的に公開する必要があると思いますが、区長はどのようにお考えでしょうか?

 次は倫理規定の整備についてです。

 新行革プランでは、汚職防止等の指針となる倫理規定を策定し、全職員への周知徹底を図る。懲戒処分の公表基準を策定することとしています。たしかに重要な問題で、区民からより信頼を得るためにも必要なことだと思います。懲戒処分の公表などは、東京都でもすでに行われていますが、練馬区が目指す公表基準も都と同じようなものになるのでしょうか。
 私は、公表基準が厳しいものとなっても練馬区の職員ならば、何も問題ないと思っていますので、最低でも都の基準を下回ることのないように判定すべきだと考えますが、区長のお考えをお伺いたします。

 次に、職員の削減計画についてお尋ねいたします。

 5ヵ年で350人削減するとありますが、確かに、行政のスリム化と言う点では必要不可欠なものだと思います。しかし、削減と同時に、組織のスクラップ&ビルドを行うことが条件となることはいうまでもありません。
 そのときに忘れてはならないのは、人材の適材適所への再配置、そして、活用されていない職員の発掘です。PRが下手で、不器用な職員の中にも、光る能力を持った職員が数多くいるはずです。最高の経営資源である職員に、最高の能力を発揮させることは、区政の発展にとって欠かせないことだと思いますが、区長のご見解をお伺いいたします。

 次に入札改革についてお伺いします。

 デフレによる物価下落により建設業界は非常に苦しい状況におかれていますが、頼みの公共事業も先細りの感は否めず、少ないパイを多くの業者で奪い合う状況になっていると言います。一方で、高コスト体質の公共事業への批判も多く、税収増が望めないという自治体の財政事情もあり、入札改革は避けては通れない道となっています。練馬区でも一部の工事で100%に近い落札率が続くなど公共事業のコストの適正化は急務となっているのではないでしょうか?
 そんな中、練馬区もこれまで以上に公正公平で透明性の高い制度への見直しへ向け、助役を委員長とする「入札契約制度改善推進委員会」を設置し、入札改革に取り組んでいると伺っております。
 私は、所管委員会に提出された資料の中で(1)「指名停止基準の見直し・停止案件の公表・不良業者のペナルティ強化」(2)「現場説明会の廃止」(3)「工事予定価格の事前公表」(4)「条件付一般競争入札の拡大」(5)「電子調達の導入」に注目していますが、入札改革の先進自治体と言われる横須賀市では改革によって99年度およそ9億円、2000年度はおよそ10億円と着実に経費を削減しています。

 しかし、入札改革を行うに当たっては、導入当時、業界団体などが役所前で抗議を行ったり、担当者に嫌がらせが相次ぐなど、改革への道のりは平坦ではなかったと言います。業界団体からすれば「厳しい経済状況の中、新しい制度に対応するのは難しい。だから今のままが良いのだ」ということかもしれませんが、今、新しい入札制度に対応できるようにならなければ、業界自身、5年後、10年後に市場で生き残れない状況に追い詰められていく可能性もあります。
 苦しい経済状況の中、区内業者の保護と言うのも重要な政策だとは思いますが、過剰な保護は、返って区内業者の市場競争力を失わせる結果にもなりかねません。区長はどのようにお考えでしょうか?

 入札改革を実行した自治体では、着実に落札率の低下を実現していますが、一方で価格だけを基準とした「自動落札方式」では、安値落札による工事の質の低下やダンピングによる企業収益の悪化、倒産が起きると言う懸念の声も依然強く言われています。

 例えのひとつとして、車を購入するときを思い浮かべていただければわかりやすいと思います。車を買うときに安いというだけで車を買おうとするでしょうか?価格はもちろん非常に重要な要素ですが、それ以外の価値、例えば耐久性や使いやすさ、デザインの良さといった点にも目をむけ、複数の価値を総合的に判断して商品を選んでいるのではないでしょうか?そしてその結果は必ずしも最安値の商品を選ぶとは限りません。
 すなわち価格と価格以外のいくつかの要素、メリットを総合的に評価ポイント化し、価格以外のメリットをポイントとして落札条件に加えていく、発注者すなわち練馬区が目指す政策的な方針、例えば環境・福祉・男女共同参画などを積極的に推進している企業を落札者とする総合評価型・政策入札こそが今必要な入札制度ではないかと私は考えます。

 練馬区の入札改革案の中でも「総合評価入札等の新たな契約手法の導入」が掲げられ、16年度検討、17年度一部試行、18年度一部試行と目標も掲げられています。総合評価型政策入札は価格以外の項目がポイント化されるので談合を防ぐ効果も期待されるものです。区の政策も加味しながらメリットポイントを明確にし一刻でも早く「総合評価型政策入札」を取り入れることが必要と考えますがいかがでしょうか?

 私は、この総合評価型政策入札の実現は、企業の社会的責任を強めるということにもつながり、官民一体となった社会貢献を行うことにも繋がると思います。また、練馬区内の業者が総合評価型政策入札に早くから対応するようになることは、区内業者の市場競争力の強化という業者育成にもなります。区内業者の市場競争力が強化されれば、区内業者は積極的に他の自治体の工事を請け負うために働きかけ始めることが期待できます。そのことは地元業者優先主義の日本の公共事業の慣習を終わらせ、健全な市場主義への転換をもたらすものだと私は確信しております。
 総合評価型政策入札の導入が早ければ早いほど、練馬区内の業者が市場競争の中で生き残るすべを他の自治体の業者より早く身につけ、市場の中で優位に立てると言うことにもなると考えますが、区長のお考えはいかがでしょうか?入札改革を実現するまでに乗り越えなければならない壁も多いと思いますが、断固たる決意で入札改革が骨抜きにならないよう進めていただきたいと思います。

 次に特区について、地域活性化・財源対策の観点からひとつの提案をさせていただきます。

 今、政府が進める改革の痛みは徐々に現れてきており、特に雇用問題は深刻になっています。総務省が去る1月30日に発表した2003年12月の完全失業率は、2年半ぶりに5%を下回り、雇用環境の好転が期待されていますが、年齢別でみると35から64歳の間で改善していますが、一方で、15から24歳の若年層の失業率は、前年同月に比べ0.7ポイント増の10.0%と、企業の採用絞り込みなどの影響で就職難が続くなど、楽観は許されない情勢です。そして、企業と求職者の条件が合わず、求人があっても失業が減らない「雇用のミスマッチ」の解消など、課題は残ったままです。
 政府の「民間でできることは民間に」と言う方向は、雇用の確保と言う点でもたしかに的を射たもので、公共サービスはすべて行政が行うものだといった考え方は、もう成り立たない時代になりつつあります。しかし、じわりじわりと押し寄せる改革の痛みは、改革への期待をしぼませ、元の行政に何でもお任せ的な感覚に逆戻りしてしまう危険性もあります。そうなれば扶助費などの福祉予算は底なしに増えていくばかりです。
 だからと言って、失業者に対する金銭給付的な過度の福祉は、モラルハザード(倫理の欠如)、勤労意欲の後退を招く危険性も高く、だからこそセーフティネットとしての雇用の確保が必要なのです。これからの福祉は人的資本への投資を促すことを第一義とし、福祉のお世話にならなければならない人を減らす、というポジティブな役割を担わなければならないと私は考えています。

 そこで私は、区独自の雇用政策「(仮称)ネリマ・ジョブ・センター」の創設を提案します。
 これまで練馬区は、60歳以上の高齢者の方を対象にした臨時的・短期的な雇用の職業紹介や、ボランティアやNPOなどの情報提供を行うアクティブシニア支援事業や、ハローワークが行っているおおむね55歳以上の方を対象にした職業紹介の高年齢者職業相談室をサンライフ練馬に開設し、14年度は高齢者職業相談室において4011件の相談があったといいます。
 確かに高齢者の雇用の確保も重要な政策であることは承知しています。しかし、一方で世代別の失業率にも現れているように若年層の雇用状況は群を抜いて高く、しかも改善するどころか悪化の一方です。社会保障制度を支える原動力となるはずの若年層失業者が増え続けることは社会の根幹を揺るがす事態にも繋がりかねないと私は思いますが、このような事態を区長はどのように見られているでしょうか?ご見解をお尋ねいたします。

 昨年11月4日に足立区が設置したあだちワークセンターは労働者派遣法、職業安定法、雇用保険法を特区の中で規制緩和し、就業支援で実績のある民間企業とハローワークとが協同で就業支援を行っています。あくまでも足立区は、スペースの提供という姿勢で、現場には区の職員の配置は無く、官と民がそのノウハウを生かし、お互いがサービスを競い合うことでミックスアップ効果も期待でき就業支援サービスの充実を実現しています。
 参考までに申しますと、実現までにかかった経費は、特区申請のための調査費およそ200万円、フロア改修工事代およそ200万円の計400万円ということです。もちろん民間企業に対しては就業実績による補助金が別途支払われるので、その分の予算は必要になります。私も現地を訪れて見ましたが、開放的で明るい雰囲気は気軽に職業を探せる感じがし、サービスを利用している方を見ても若者からお年寄りまで幅広い世代が利用していました。

 練馬区内の平成13年事業所・企業統計調査の速報値では事業所は23478ヵ所、従業員は181514人となっています。この数字は平成8年と比較すると事業所数で7.6%減。従業員数で3.9%減であり、昨今の経済状況から推測すると、より厳しい状況になっている可能性が高いと思われます。
 そして区内の事業所の内訳を見ると、小売・飲食業33.5%、サービス業24.9%、建設業11.8%となっていますが、特に注目しなければならないのは建設業の割合が他の区と比べ高いということではないでしょうか。公共工事の減少、民間の建設需要の低下は、飽和状態とされる建設業の淘汰を予感させ、失業した建設業関係者の雇用の確保も、建設業従事者が多い練馬区では必要不可欠だと思います。

 雇用政策を進める上で、就業先の確保という難題にぶつかることは容易に想像できますが、練馬区の「民間でできることは民間で」と言う姿勢は、公共サービス分野の開放と言うことだと思います。規制の多い公的サービス分野と行政サービスそのものの市場は、第3次産業の4分の1を占めるとされており、わが国において米国並みの開放が行われると最大で800万人の雇用が創出されると推定されています。
 このことからも練馬区の行政サービスの民間開放を進めることは、雇用の確保、行政のスリム化と、そして働く区民にとっては職住近接という、三方一両得的な政策であり、社会的意義も高く、積極的に推進されることを望みます。

 また、区内の1000人の失業者が新規雇用されると、一人当たりの給与所得を製造業平均賃金給与額505万円をベースとして考えると1000人×505万円となり、およそ50億円の経済効果が期待できます。このことで、区の独自財源である住民税の増加を期待することもできます。さらに、生活保護などの福祉サービスを受けている方が就業した場合は、税収増プラス扶助費の減少ということも夢ではありません。

 雇用の政策は国や都の仕事で区がやる仕事ではない。と言った声もあるかもしれませんが、練馬区民がハローワークに行こうと思っても近くて池袋であり若年向けのヤングハローワークは渋谷です。そこまで行くのは交通費も時間もかかります。雇用政策を地域に一番身近で実情を理解している区が行う意義はあるのではないでしょうか?
 今、区が高齢者向けの就業相談を行っているサンライフ練馬は、元々、雇用能力開発機構が建てた建物と言うこともなにか縁のようなものを感じます。区長。「衣食足りて礼節を知る」と言う言葉もあります。安全・安心の練馬区の実現と言う意味でも、是非検討に値する事業だと思いますので、前向きな検討をお願いしたいと思います。ご見解をお伺いします

 最後に区政への住民参加についてお伺いします。

 区民と共に築く地域経営を目指す、と新行革プランにあるように、今後の区政運営に区民参加を積極的に行っていくというのは区長の方針だとも思います。
 地方自治の原点は、まず住民が「自分たちでできることは自分たちでやる」そして「自分たちでできないことは行政にお願いする」「それに必要な経費は税金として住民が負担する」ということですが、その基本がまだほとんどできていないのではないでしょうか。住民に認識されていないとも言えるかもしれません。
 なぜそのようになっているのか?「行政サービス」と「住民負担」との結びつきがはっきりしていないので、「自分たちの街を作るのに必要な財源は自分たちで負担する」という意識が希薄になっているからと考えられます。例えば、指定保養施設事業や敬老調髪券などの金銭給付的な補助、ベルデや体育館などの公の施設の利用料などについてどれだけ税金で負担しているのかと言うことを知る区民は少なく、税金に対する意識は育っていないといって良いと思います。
 区民と共に地域経営を行っていくのならば、まず区民に伝えなければならないことは「区民1人ひとりに、もっと考えてもらうための材料の提供」、すなわち事業のメリット・デメリットの公表を行い、さらに結果を知らせるだけでなく、経過を情報提供し、行政サービスの原価とその住民負担の状況を知らせる必要があると思います。
 区は今後、財政白書の作成を行うとなっていますが、岩手県宮古市石川県羽咋市などでは、分かりやすい予算書を作り好評を得ています。また東京でも目黒区が作成しています。練馬区の財政白書も具体的で分かりやすくし、区民が税金の使い道を簡単に理解できるものになる必要があると思いますが、区長はどう思われますか?

 これまで、区は石神井公園南口駅前広場の説明会、豊玉・中村地区体育館の懇談会などで、住民参加を取り入れているとおっしゃっていますが、私が見たところ、どちらかと言うと結論ありきの報告会といった感じがいたしました。石神井公園南口駅前広場に関しては新聞紙上でも取り上げられるなど、住民参加が順調に機能している状態とはいえないのではないでしょうか。区長はどのように思われますか?

 また、豊玉・中村地区体育館の懇談会では、区のホームページで公開されている「付属機関の会議録」で、委員から内容の許可を得ないまま、概要の会議録を作成し掲載したことに関して、第3回の懇談会で事務局が会議録の公開の手法に不備があったことを認めていると思います。会議録を概要で作ると言うことは、全文掲載と違い、簡略化したことにより発言した委員の思いと違う内容に取られかねない危険性もあることから、事前に充分な配慮が必要だったと思いますが、今後はどのような対応をなされていくのでしょうか。教育長のご見解をお伺いします。

 また、懇談会の最終報告書を作成するに当たっても、委員全員に報告書案の文書を郵送し意見を求めると言う姿勢自体は評価するところなのですが、12月10日に委員の手元に資料が到着し、12月12日までに意見の提出を求めると言うのでは、実質資料を検討するのに2日もないわけで、もう少し時間が必要だったのではないでしょうか。年末の忙しい時期だったのも分からないではないですが、住民参加を取り入れるのならば、時間をかけ丁寧に進めていかなければ、行政に対する不信感を高めかねません。
 私は、もう少しゆとりを持って懇談会を進める必要があったと思いますが、何か結論を急ぐ理由があったのでしょうか。地域の方々の念願である施設であるからこそ、時間をかけ丁寧にことを進めていかなければならないのだと思います。教育長のご見解はいかがでしょうか。

 私は、これからの区政運営に積極的に住民参加を取り入れていくことは高く評価しているところであります。しかし、先ほどから述べているように情報の共有、すなわち問題意識の共有がなされなければ、かえって、住民も行政もお互いが相手を信頼できなくなるという危険性もあります。住民参加の先進自治体、三鷹市を見れば分かるように、住民参加をうまく機能させるためには長い年月をかけ、その土壌を作り、信頼関係を築いていくことが欠かせないことです。  (※この枠内は質問時間の関係で省略しました)
 18年度の完成を目指している、仮称自治基本条例は、自治体の憲法とも言われるものですので、これまで行われた住民参加での問題点などを研究した上で、区民と行政が共にまちづくりを行っていく指針となるような条例になることを切に願います。

>>> 区側の答弁へ

ページの上へ