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渋谷区立中幡小学校の自然体験学習

取材日 2003/8/10〜11

大平宿
大平宿

 渋谷区の中幡小学校で行われている自然体験学習を体験してきました。

 この自然体験学習は、長野県飯田市にある大平宿という江戸時代の宿場町を舞台に4年前から行われています。大平宿は江戸時代から妻籠と飯田市を結ぶ宿場町として栄えたところです。現在は30年前の集団離村により廃村となっています。

 二泊三日で行われる自然体験学習は、私が体験しても素晴らしいものでした。
 まず、宿となる大平宿の建物ですが、100年以上前に立てられた日本建築です。電気こそあるものの、ガスはありません。もちろん携帯電話も使えません。ここでの生活は、まず火をつけることから始まります。火が無ければ食事も作れませんし、風呂にも入れません。お風呂も自分たちが薪で沸かします。このような体験は、都会での便利な生活に慣れている子どもたちにとって貴重な経験になるなと思いました。

 言い忘れましたが、薪も鉈を使い薪割りを行って作ります。かく言う私もお風呂を薪で焚くのは母の実家でよくやっていましたが、囲炉裏に火を入れるのは初めてで、建物の中心にある囲炉裏に火が入り、部屋の中が温かい火の光で包まれていく光景は幻想的なものがありました。

 そして夜、見上げるとそこには空一面に星空が広がっています。杉原校長先生は「子どもたちを寝転がせて星を見せたときに、口々にきれいとか、流れ星など歓声が起こる」と笑顔で話してくれました。

なかはたのもり
ドングリの森

 杉原校長先生のお話では、大平宿を使っての自然体験学習をはじめたのは「ドングリの森を作りたい」ということがきっかけでした。

 ドングリの森とは、飯田市の柿の沢地区の農家の宮内さんが提供した土地に、中幡小学校の子どもたちがドングリを植樹し育てていく森のことです。ここで子どもたちがドングリを植える。そして、10年後、20年後に成長し森になっていく。宮内さんは「ここで植樹をした渋谷の子どもたちが、結婚して子どもができたときに親子でこの森に来ることを想像するとうれしくなります。ここが本当の森になるのは50年100年かかるかもしれませんが、ドングリの森は私の夢でもあるのです」と嬉しそうに話してくれました。
 

大平宿の自然
 私自身も大平宿で過ごしてみて、子どもの時にこのような自然体験学習に出会っていたら人生が変わっていたかもしれないと感じるほど、充実した時間を過ごしました。

 電気工具もコンクリートもない100年以上前に立てられた大平宿。ここで過ごしてみると、智恵と工夫を重ね生活していた先人たちの文化を後世に伝えていきたいと強く思いました。練馬区の小学校でもこのような自然体験学習を行えるよう教育改革を行っていきたいとあらためて思います。

★詳しくは中幡小学校ホームページの校長室をご覧になってください。

★大平宿は一般の人も予約してご利用できます。
 お問合せ先は飯田市役所観光課まで
 TEL0265-22-4511(代)

 

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