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『パラサイト社会のゆくえ』

 山田昌弘 (著) / ちくま新書 714円


『パラサイト社会のゆくえ』
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 厚生労働省が8月23日に公表した人口動態統計(速報値)によると、今年1月〜6月の半年間で人口が約3万1000人減少し、通年で初めて人口が減少する可能性が出てきた。少子化は国の想定を上回る早さで進んでおり、2005年は日本の人口にとってターニングポイントになるかもしれない。

 パラサイトシングルという言葉が市民権を得たのはすでに5年前。その後、急激な少子化の進行に加え、リストラ、自殺者の増加など5年前とは社会状況が大きく変わり、パラサイトシングルの中身も大きく様変わりした。本著では、1998年をターニングポイントとし、多くの指標を元に過去と現在との違いを分析。その結果、パラサイトシングルの不良債権化が進行するとともに、パラサイト先であった両親の引退もしくは高齢化などで、逆に親を支えなければならない立場に変容し始めているとしている。一方で雇用環境が多様化したことで正規社員での職場確保は難しく、親を支える収入を得ようにも得られないという新たな問題も出始めている。

 ニューエコノミーによって進んだ職の二極化がこれからの社会を担う青年から希望を奪い、社会の活力を減退させているという指摘が、今後さらに加速しながら深刻化していくことを予感させる。

(2005/8/24)

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『依存症』

 信田さよ子 (著) / 文春新書 693円


『依存症』
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 依存症というと真っ先に思い浮かぶのが「アルコール依存症」といえるが、本著では、アルコール依存症を元に酒、たばこ、ギャンブル、または家族などさまざまな問題で依存症が発生していることを多くの事例を元に紹介している。また、家族内に依存症を持つ環境で育った子どもたちが大人になったときにAC(アダルトチルドレン)となり、同じことを繰り返す特徴があることがこの問題の深刻さを物語っている。
 現代社会の家族病とも言われている依存症を克服していくためには、何かに依存している本人だけでなく、関係するパートナーなどが知らず知らずのうちに発症している「共依存」も同じ問題として捉えていかなければならないとしている。

(2005/4/29)

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『メディア・リテラシー - 世界の現場から』

 菅谷明子 (著) / 岩波新書 819円


『社会で子どもを育てる』
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 テレビや新聞やインターネット、行政の広報など、今、私たちの回りには多くの情報が氾濫している。しかし、それらの情報は客観性を重視しているニュースと言えども、情報発信者という媒体を通して加工された情報であり、すべてをそのまま受け入れてしまうのではなく、あくまでも考える材料として受け入れなければ、情報の有効活用はできない。そのようにメディアリテラシーの必要性が高まる中で、本著では教育課程にメディアリテラシーを取り込んでいるイギリス、アメリカ、そしてカナダの事例を紹介しながら、メディアリテラシー教育の必要性を説いている。
 近年、政治の世界でもメディアを利用した情報発信が増えているが、メディアリテラシーを高めることは、情報を精査し判断できる思考力を高めることにもつながる。このことは確かな政治を築いていく土台にもなり、これからの時代に欠かせないことだとも言えるのではないだろうか。

(2005/4/7)

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『社会で子どもを育てる』

 武田信子 (著) / 平凡社新書 819円


『社会で子どもを育てる』
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 子育て先進都市カナダのトロントの事例を元に、家族内だけで子育てを行うことが中心の日本の子育て環境の変換の必要性を指摘している。本著では保育所などのハードの整備の必要性もさることながら、子供を生み育てる中心である「父母」への支援体制を社会全体で築いていくことが大切だと述べている。
 昨年、私が行った一般質問でも引用した子育て指南書「ハンズオンダッド」についても詳しく紹介されている。

(2005/2/11)

 

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『年収1/2時代の再就職』

 野口やよい (著) / 中公新書ラクレ 798円


『年収1/2時代の再就職』
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 年々共働き家庭が増え続けている。このことは、一般的に女性の社会進出や、男女の雇用格差が是正されてきたことの表れと捉えられることも多い。しかし、本当にそうなのだろうか?

 本著の分析では、これまでの「DINKS(Double Income No Kids)」もしくは「DEWKS(Dually Employed With Kids)」という共稼ぎのイメージは過去のものである。現在では夫の経済力が弱まり妻の再就職を必要としている夫婦、すなわち「HIKSカップル(Half Income with kids)」が増加し、共働きせざるをえない状況になりつつあることを当事者への取材や統計数字を元に描き出している。
 また、女性が再就職するに当たっては高い壁があるといわれるが、詳細な取材による事例を元にその打開策を提言している。

(2005/1/20)

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『That's Japan 「日本ブランド」で行こう』

 アレックス・カー (著) / ウェイツ 788円


『「日本ブランド」で行こう』
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 著者は前作の『犬と鬼』で、鋭い批判の中にも日本への深い愛着が感じられる日本文化論を展開した。本著はインタビュー形式なので、著者の思いがより深く感じられる。
 外国人でありながら、日本社会を外からではなく内側から見つめることを可能にした著者の生い立ちなど、『犬と鬼』の執筆に至った動機や背景も語られている。

 厳しい言葉のわりには未来予測が楽観的過ぎると感じられるところもあるが、文章も平易で誰にでも読みやすい内容となっている。

(2004/6/19)

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『失敗の本質 - 日本軍の組織論的研究』

 戸部良一, 寺本義也, 鎌田伸一, 杉之尾孝生, 村井友秀, 野中郁次郎 (著) / 中公文庫 800円


『失敗の本質』
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 太平洋戦争の節目となった6つの作戦について、旧日本軍が組織としてどのように行動し、なぜ敗北したのかを社会科学的な手法で分析した労作。初版の刊行から今年で20年になるが、その鋭い分析と指摘は未だに色あせない。
 旧日本軍の失敗の課程、すなわち「主観と独善から希望的観測に依存する戦略目的が戦争の現実と合理的論理によって漸次破壊されてきたプロセス(本書274ページ)」が、自衛隊に人道復興支援と対米協力という二重の目的を背負わせてイラクへ派遣し、緊迫する情勢の中で右往左往する日本政府によって繰り返されようとしているのか。

 科学的思考よりも情緒や空気を優先し、環境の変化に応じて自己変革できない今日の日本でも、多くの人に読んでいただきたい一冊です。

(2004/4/11)

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『子育て支援とNPO - 親を運転席に!支援職は助手席に!』

 原田正文 (著) / 朱鷺書房 2,300円


『子育て支援とNPO - 親を運転席に!支援職は助手席に!』
(C)朱鷺書房 画像使用許諾済

 子育て支援の役割とは・・・待機児童の問題が社会問題となっている今、子どもを持つ親たちの行政に対する保育園・児童館・学童クラブなどの増設の要望は依然として高い。
 本著では行政が提供してきた何でもお任せ的な子育て支援が親を「お客様」扱いし、親の子育て能力の衰退を招いていると指摘。「子育ての主役はあくまでも親であり、行政はサポートに徹するべき」だと述べている。また、現在子育てを行っている世代がなぜ、子育てに悩むのかを、親となった大人が育ってきた時代背景など通して鋭く分析している。
 では、親が主役の子育て支援とはいったいどのようなものなのだろうか?
 本著では、市民主体の「子育てネットワーク」に注目し各地での取り組みを紹介している。1995年から活動している「こころの子育てインターねっと関西」の試みは一見の価値あり。

(2004/3/26)

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『入札改革 談合社会を変える』

 武藤博己 (著) / 岩波新書 700円


『入札改革 談合社会を変える』
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 公共事業をめぐる談合をなくすことはできるのか?
 談合事件がおきるたびに入札システムの改革の必要性が叫ばれてきたが、未だ具体的な解決策は見出せていない。入札改革を率先して行った神奈川県横須賀市では、落札率は確実に低下し、それだけを見れば公共事業のコストは確かに低下した。しかし、企業の倒産、工事の質の低下などその弊害も一部指摘されている。では、一体どのような入札システムがベストなのか?
 本著では、「総合評価型入札」を推進し、さらに「自治体独自の政策目標をポイント化」することで自治体の政策運営と企業の社会貢献事業を一体化できると述べている。

(2004/2/18)

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『電子自治体 - パブリック・ガバナンスのIT革命』

 榎並利博 (著) / 東洋経済新報社 1,800円


『電子自治体 - パブリック・ガバナンスのIT革命』
(C)東洋経済新報社
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 前著、「自治体のIT革命」の続編。本著では行政によるIT活用にとどまらず、新たに議会のIT化を提言。電子自治体によって行政・立法・司法における市民参加が促進されると論じている。
 IT化によって市民と行政・議会は同じ情報を共有するようになり、情報に目覚めた市民は大きな力を持ち、真の市民参加を実現する。
 「太陽の光は最高の殺菌剤だ」という言葉は、これまで市民が得られなかった情報が広く公開されることこそが、行政・政治への一番のチェックになるということではないだろうか。
 本著は誰にでも分かりやすく書かれており、多くの方に是非一読してもらいたい一冊です。

(2004/1/19)

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『暴走する世界 - グローバリゼーションは何をどう変えるのか』

 アンソニー・ギデンズ (著) 佐和隆光 (訳) / ダイヤモンド社 1,500円


『暴走する世界 - グローバリゼーションは何をどう変えるのか』
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 著者はイギリスのブレア政権が掲げている保守でも革新でもない「第三の道」の理論的主導者。本著は、「グローバリゼーション」・「リスク」・「伝統」・「家族」・「民主主義」という5つの章で構成されており、民主主義国家が抱える問題点の本質を鋭く考察している。
 「統治される側の市民と、統治する側の政府が、情報環境を共にする社会では、在来型の政治は機能しなくなる」という言葉は、今私たちが置かれている政治的環境を良く表しているのではないだろうか。その上でギデンズの提言とは一体どのようなものなのか、ここから先は直接本著を読んでいただければと思います。

(2004/1/4)

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『才能論』

 樋口廣太郎 (著)  / 講談社 1,500円


『才能論』
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 経営難に陥っていたアサヒビールを立て直したことで有名な樋口廣太郎氏が人材教育の必要性を説いている一冊。
 本著で樋口氏は日本の企業風土として行われてきた護送船団方式が「努力しても報われない」という悪平等を助長してきたと指摘。「人は誰でも、報われないと分かっている努力はしたくない。努力が報われると思うから、苦労を受け入れることができる」という言葉は、経営者として人材を育ててきた樋口氏の率直な感想ではないだろうか。
 また、国の経済戦略会議の委員として公教育の改革の重要性を指摘。公立学校の施設を開放し地域コミュニティーの核として立て直していくことを提言している。

(2003/12/10)

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『年金大崩壊』

 岩瀬達哉 (著) / 講談社 1,600円


『年金大崩壊』
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 週刊現代で大反響を呼んだ年金の実態リポートに、さらなる加筆を行いまとめられた一冊。支給開始年齢の引き上げ、掛金の増額、さらには増税まで議論に上がる年金改革。本著では私たちが支払っている年金掛金が特殊法人に流れ、官僚の天下りなどに使われていると指摘。また、グリーンピアと呼ばれる大型保養施設を全国に12ヶ所も作り、その全てが不良債権化していると言う。
 一体私たちが支払っている年金の掛け金はどうなっているのか。その事実が今明らかになる。

(2003/12/3)

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『やればわかるやればできる - クロネコ宅急便が成功したわけ』

 小倉昌男 (著) / 講談社 1,600円


『やればわかるやればできる - クロネコ宅急便が成功したわけ』
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 以前にも紹介したクロネコヤマトの元社長、小倉昌男氏が社長時代に社報に連載していたコラムをまとめた一冊。
 経営者としての姿勢や、お客様第一の理念が凝縮されている。なかでも「批判するのもただ批判するのではなく、思いやりのある批判を」という言葉に強い共感を覚えた。

(2003/11/10)

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『パラシューター - 国会をめざした落下傘候補、疾風怒涛の全記録』

 細野豪志 (著) / 五月書房 1,800円


『パラシューター - 国会をめざした落下傘候補、疾風怒涛の全記録』
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 私が読売テレビに在籍していたとき、「政治と金」について取材した民主党の若手国会議員の体験記。
 細野氏は企業献金を受け取らず、政治家の金の流れをガラス張りにしている。地元の滋賀県ではなく静岡県で落下傘候補として当選したが、しがらみを作らず信念を貫きながら国政の舞台で活躍している数少ない国会議員。私の尊敬する政治家の1人です。

 細野豪志ホームページ http://www.goshi.org/

(2003/10/23)

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『知事が日本を変える』

 浅野史郎, 北川正恭, 橋本大二郎 (著) / 文春新書 660円


『知事が日本を変える』
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 改革派知事の先駆けである浅野史郎宮城県知事、北川正恭前三重県知事、橋本大二郎高知県知事の3人の対談を中心に改革とは何かが書かれている。県職員に喜ばれて迎えられた分けではなかった3人の苦労話やどのようにして改革を進めてきたのかなどが分かりやすく書かれている。この本を読むと改革できるかできないかは市民や職員、そして政治家の意識次第だと強く感じる。
 一般の方にもお勧めですが、議員や行政マンには特に読んでもらいたい一冊です。

(2003/9/25)

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『豊かさの条件』

 暉峻淑子 (著) / 岩波新書 740円


『豊かさの条件』
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 14年前に日本の社会問題を鋭く指摘した「豊かさとは何か」の続編。前著からの14年間に体験したNGO活動の軌跡や、新たな社会問題のひとつである「若者の意識」などが中心となっている。「豊か」の意味を考えさせられる一冊です。

(2003/9/6)

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『トヨタ式最強の経営 - なぜトヨタは変わり続けるのか』

 柴田昌治, 金田秀治 (著) / 日本経済新聞社 1,400円


『トヨタ式最強の経営 - なぜトヨタは変わり続けるのか』
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 「トヨタ生産方式」を丁寧に解説した企業マネジメントブック。長引く景気低迷のなかで、常に安定した経営を続けてきたトヨタの強さの秘密とは。
 本書では「トヨタ生産方式」の原点は、社員一人一人が「なぜ」を常に考えることにあると解説。「相手の話をよく聞く」「何が問題か考える」「激励する・提案する」「どうしたら勝てるのか知恵を出す」「相談する」「事実に基づく」「まずはやってみる」の7つ姿勢を社員全員が共有していることこそが「トヨタ生産方式」といっても過言ではない。
 練馬区に「トヨタ生産方式」を導入することを公約に掲げている志村区長が公約を達成することができれば、練馬が日本一の自治体になるということも夢ではないはずだ。

(2003/9/2)

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『コンサルタントの時代 - 21世紀の知識労働者』

 鴨志田晃 (著) / 文春新書 680円


『コンサルタントの時代 - 21世紀の知識労働者』
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 年功序列・終身雇用・右肩上がりの労働賃金。これら日本社会を支えてきた雇用システムが崩壊し始めている。さらに、低コストの中国が世界の工場となり、高コストの日本にもはやその優位性はほとんどなくなった。果たして日本はグローバリゼーションの荒波を乗り越え復活を遂げることができるのか。本著では、著者の体験談などを交えながら、復活の鍵として真の知識労働者(ナレッジワーカー)を育てることが重要だと指摘。そのためには「出るくいは打つ」日本的組織経営から異彩を放つ知識労働者を育てる経営にシフトしていかなければならないと説いている。
 日本的組織経営を維持し、組織が機能麻痺に陥っている行政こそが、知識労働者集団に変わっていく必要があるのではないだろうか。

(2003/8/28)

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『自治体・住民の法律入門』

 兼子仁 (著) / 岩波新書 780円


『自治体・住民の法律入門』
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 一般人には難しい法律を分かりやすく丁寧に解説している。中でも、自治体に関する法律を中心に扱っており、いじめ問題や兄弟が同じ保育園に入所できない理由、個人情報の取り扱い方など普段の生活に密着した内容となっている。情報公開や住民訴訟などについても詳しく書かれている。行政関係者や議員だけではなく、広く読んでもらいたい一冊です。

(2003/8/11)

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『「都市再生」を問う - 建築無制限時代の到来 -』

 五十嵐敬喜, 小川明雄 (著) / 岩波新書 740円


『「都市再生」を問う - 建築無制限時代の到来 -』
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 「公共事業は麻薬だ」という有名な文句で知られる五十嵐敬喜氏の都市問題に関する続編。
 都市再生の名の下、東京都心に大型オフィスビルや高層マンションの建設ラッシュが起きているが、その陰で既存ビルの空室問題、いわゆる「2003年問題」も深刻化してきている。本著では小泉内閣が進める都市再生の問題点を「都市計画法」「建築基準法」「都市再開発法」の3法を解説しながら鋭く指摘している。また、江東区で学校が足りないなどの問題を引き起こした高層マンション建設についても、2002年12月にマンションの高層部分の撤去を命じた国立市判決を例に「町づくり」とは何かを論じている。
 高度経済成長が終わり、オフィスビルの需要も低下している中、このままでは、「都市再生」が経済の足かせとなり、新たな不良債権へと向かう日が訪れるかもしれない。

(2003/8/6)

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『豊かさとは何か』

 暉峻淑子 (著) / 岩波新書 780円


『豊かさとは何か』
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 「豊かさ」とは人間が生きていくうえでの永遠のテーマのひとつかもしれない。1989年に第1刷が出版されてから2002年までに51刷発行されている隠れたベストセラー。14年前に描かれている問題のほとんどが現在でもまったく解決していないということに、日本の社会システムが抱える問題の根深さがうかがえる。
 筆者は「真の豊かさ」には労働環境・住宅環境・保険制度などの充実が不可欠と論じている。「人間には失敗はつきものであり、成功から学ぶよりも失敗から学んで人間社会は進歩してきた」という言葉は、失敗を恐れチャレンジすることが少ない政治や行政にこそ必要な姿勢ではないだろうか。

(2003/7/31)

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『若者が《社会的弱者》に転落する』

 宮本みち子 (著) / 洋泉社 720円


『若者が《社会的弱者》に転落する』
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 フリーター人口が200万人を超え、さらに急激な少子高齢化が日本の社会システムに警鐘を鳴らしている。なぜ若者が今の日本に魅力を感じないのか。その原因は、いったいどこにあるのか…。
 少子化・晩婚化・そして友達親子にいたるまで、今の日本社会を取り巻く問題点を欧米やアメリカの例を参考に鋭く分析している。特にスウェーデンの「NOT FOR SALE」という青年政策には羨ましさまで感じる。
 読み終えたあと暗い気持ちになるかもしれませんが、これからの社会を築く同世代の方や子育て世代の方にぜひお勧めしたい一冊です。

(2003/7/17)

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『自治体経営革命 - 地方から考える市民の責任・首長の使命』

 熊坂伸子, 熊坂 義裕(岩手県宮古市長), 本吉達也(石川県羽咋市長) (著) / 大滝 精一 (監修) / メタモル出版 1,900円


『自治体経営革命 - 地方から考える市民の責任・首長の使命』
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 行政改革を進める、岩手県宮古市、石川県羽咋市の取り組みを二人の市長のインタビューを交え丁寧に解説している。財政難、情報公開、福祉政策と全国の自治体が抱えている問題に、斬新なアイデアと失敗を恐れない行動力で立ち向かい、改革を進めている両市長の姿勢には思わず「そうだ!」と言いたくなる。
 本のタイトルと表紙は学術書のように難しそうにみえるが、これほど分かりやすく丁寧に自治体経営の問題点を伝えている本は見たことがありません。多くの人に読んでもらいたい一冊です。

(2003/6/17)

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『自治体のIT革命』

 榎並利博 (著) / 東洋経済新報社 1,800円


『自治体のIT革命』
(C)東洋経済新報社
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 なぜ、自治体の電子化が必要なのか。そしてなぜ電子化が進まないのか。現場の職員がいくら電子化を進めたくても、そこには硬直した行政システム(慣習・しきたり)や法律という高い壁が立ちふさがっていた。

 先進的なアメリカやヨーロッパの自治体の取り組みや、国内でも試行錯誤しながらIT化を進める自治体の例などを鋭い切り口で分析し、IT化することのメリットを解説している。また本著では電子化により情報公開が進み、行政と市民の信頼関係が回復するとも述べている。

(2003/6/10)

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『市民事業 - ポスト公共事業社会への挑戦』

 五十嵐敬喜, 天野礼子 (著) / 中公新書ラクレ 760円


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 全国で広がり始めた、市民による市民のための公共事業の実例が丁寧に分かりやすくレポートされている。
 脱原発を目指すバイオマス事業、失われた自然を再生する自然再生事業、活力を失った商店街の復活事業。市民が知恵を集め進めている公共事業(市民事業)は日本再生への切り札になる。

(2003/6/7)

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『犬と鬼 - 知られざる日本の肖像』

 アレックス・カー (著) / 講談社 2,500円


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 日本在住の外国人による日本論。政治・経済・文化と鋭い切り口で独自の分析をしている。
 また、世界的に貴重な文化をもっている日本を訪れる観光客がなぜ少ないのかなど、外国人が見た日本の姿に、日本人が失ってしまった心を見るような気がしました。読み応えはありますがとてもお勧めです。

(2003/5/10)

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『経営はロマンだ! - 私の履歴書・小倉昌男』

 小倉昌男 (著) / 日経ビジネス人文庫 600円


『経営はロマンだ! - 私の履歴書・小倉昌男』
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 クロネコヤマトの宅急便サービスの生みの親で独自の経営理念を貫く。引退後は私財を投じ障害者の自立支援を目的としたヤマト福祉財団を設立。小倉氏の人生から学ぶことはとても多いです。

(2003/3/13)

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『イラク戦争 - 元国連大量破壊兵器査察官スコット・リッターの証言 ブッシュ政権が隠したい事実』

 ウィリアム・リバーズ・ピット, スコット・リッター (著) 星川淳 (訳) / 合同出版 1,200円


『イラク戦争』
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 元国連査察官のスコットリッター氏がイラクでの査察体験を元に、ブッシュ政権が進めるイラク戦争の正当性に疑問を投げかけています。実体験に基づく話なので興味深い内容が多いです。

(2003/2/28)

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