「今日のひとこと」トップページ
前の記事:とうとう3年がすぎ144万6千円・・・
次の記事:画期的な判決
2006年07月13日
日本の社会保障費と政治
今日は埼玉大学の田中恭子先生のお招きで、日本の社会保障について埼玉大学で講義を行ってきました。
田中先生はスウェーデンの子育て施策についての専門家であることから、講義では日本の社会保障費に占める子育て・家族関係の割合や、子育て環境の対策不備による弊害などを中心に行いました。
まず、日本の社会保障費は70対4問題といわれるように2002年度の社会保障給付費総額83.6兆6000億円のうち年金・医療・介護など高齢者関係 58.4兆円(69.9%)。出産育児一時金や児童手当などの児童・家族関係給付費3.2兆円(3.8%)となっています。2003年度は総額84.6兆円で児童・家族関係は3.8%です。
また、高齢化の進展による社会保障費の伸びは2025年度の試算では今の1.57倍の141兆円といわれています。
ちなみに2006年度の公共事業費は7.2兆円です。
このように社会保障費における子育て・家族関係の割合はきわめて少ないものです。
では、その弊害としておきることは、子育てに関する経済的困難や孤立、就労の不安定などが発生することがあります。そして東京都の児童虐待白書Ⅱによると、児童虐待にいたる主な理由の2番目が経済的困難、3番が孤立となっています。また主な理由であわせて見られる状況の調査では就労の不安定が上位に上げられています。
児童虐待の件数は2005年度速報値で3万4451件(前年比1043件増)で2年連続3万件を超え過去最多となっています。参考までに保護された子どもが暮らす児童養護施設の定員はパンク状態で、施設環境も恵まれているとはいえないところが多いのが現状です。
そのようなことから子育て環境の充実は子どもが安全に安心して育てる環境の整備でもあり、深刻な少子化が進む現状からすれば早急な対策が必要であるともいえます。
そして、忘れてはならないのは70対4問題における政治の姿勢です。第18回参議院選挙の年代別投票率(全国平均)を見ると
年代 投票率
20~24 32.65%
25~29 38.96%
30~34 50.69%
35~39 59.74%
40~44 63,15%
45~49 65.45%
50~54 67.37%
55~59 70.75%
60~64 74.06%
65~69 76.5%
70以上 65.22%
となっています。政治家は選挙を通じて有権者の声を政治に反映していくのですが、投票率と社会保障費の割合の関係を見ると、正しいかどうかは別として確かに適切に反映されているといえます。
いずれにしても子育て環境の充実に向けた取り組みを進めるためには、さまざまな角度からの取り組みが必要だといえますが、不満の声を出すだけではなく行動しなければ変わらないというのは間違いありません。
投稿者 takao : この記事へのご意見 (4) : トラックバック (0) : 子育て・教育
この記事のトラックバックURL:
http://www.nozakitakao.net/mt/mt-tb.cgi/751
ご意見欄
少子化対策が色々言われてますが、区内の婦人科が多い事にも驚きますが、不妊治療している方が沢山いらっしゃることにも驚かされます。さらに、不妊治療に多額のお金がかかることにも驚かされます。そうゆう実体も是非区議の方にもみてもらいたいなと思います。
投稿者 わらべ : 2006年07月15日 12:02
なぜ特に若年層の投票率が低いのか。よく言われるように、「投票行っても何もかわらないから」という意識からかもしれません。野崎さんのひとことを読めば、それは紛れもない事実であることがよくわかりますね。若年層の政治や施策への求めはほとんど反映されないのであれば、投票に行かないのは当然かもしれません。
だからあえて投票に行かない、という若者は少ないと思いますが、「関心がない」という理由もまた、自分たちの意見が身近な生活の中で反映されていないことの実感から、とも言えなくはないと思います。
子どもといっしょに投票所に行くとき、いつも思います。「投票して帰るだけ」はつまらないと。折角多くの住民が小中学校などに集まる機会なのですから、グラウンドで子どもも若者のお年寄りも楽しめるイベントを地域で開催したりといった工夫があるといいな、と思います。子ども向けのむかし遊び教室、園芸教室、青空囲碁・将棋教室、学校の教室などを使ったIT講習会、料理教室、などなど。
地域での世代間の接触や、若者の地域意識が減少している昨今ですから、選挙という機会を利用できれば、地域にとってもメリットがあるように思います。また、地域住民によるイベントの主催に補助金を出す(そのたの費用捻出にも工夫)など、いろいろできることはあるかもしれません。
このような投票率アップのための工夫、来年に統一地方選挙も控えていますので、いろいろ区民の方から出していってみても面白いかも!です。ついては、選挙管理委員会も「区民の面白いアイデアを募る」みたいなことをやってみても良いのではないでしょうか。
投稿者 仙業主夫 : 2006年07月18日 11:55
わらべさんお久しぶりです。
ご意見ありがとうございます。不妊治療の現状につきましては治療を受けている友人からも多くのアドバイスを受けています。
現在の不妊治療は高額の医療費がかかり大きな負担となっています。そして東京都の補助も
(1)特定不妊治療以外の治療法によっては妊娠の見込みがないか又は極めて少ないと医師に診断されたこと。
(2)当該年度内(4月1日から翌年3月31日まで)に指定医療機関で治療を終了したこと。
(3)申請日の前年の夫婦合算所得額が650万円未満であること。
の3点が要件であり、特に3番目の所得額の制限が制度を使いにくいものとしています。実際に不妊治療は幾度も病院に通うケースが大半であり、その回数。また通院のための職場での休暇取得による所得減なども含めれば治療を受ける方々の負担は大きいものです。そのことから所得制限に関しては額の精査は必要ですがさらに緩和する必要があると考えています。
練馬区では、今年4月から東京都の制度に上乗せした不妊治療助成事業を始めていますが、助成の条件に東京都の不妊治療助成の承認を受けていることが前提であり、その点では現在承認を受けている方々の負担軽減には役に立つ制度ですが、根本的な解決になってはいません。
いずれにしても子どもは社会の宝であり、子どもを望む方々へのバックアップを所得というひとつのものさしだけで定めている今の制度は改善していかねばならないとおもっています。
具体的な良いアイデアはまだありませんが今後もアドバイスよろしくお願いいたします。
もんじゃ焼き、お好み焼きを食べる際には一度お邪魔いたしますね。よろしくお願いします。
投稿者 野崎たかお : 2006年07月18日 14:11
仙業主夫さん。
貴重のアイデアありがとうございます。
若者と投票の結びつきがわかりにくいというのは事実だと思います。ですが、実際に政治に向き合うのは子どもを持ったときが多く、それは30際半ばで投票率が上がることが示しています。ですが、実際に問題が差し迫って、すぐに解決を望むために投票しても、政治がすぐに変わるわけではなく、問題が発生する前から将来を見据え投票することが本当に重要なこととなります。この点が見えにくいのが問題のひとつなのですが、それをわかりやすく伝え訴えていくのが政治家のひとつの使命だとも思っています。
投票所での、子ども向けのむかし遊び教室、園芸教室、青空囲碁・将棋教室、学校の教室などを使ったIT講習会、料理教室、などなどのイベントのアイデアとても面白いですね。地域で暮らす世代間の交流にもなりますし、とてもすばらしいアイデアだと思います。真剣にちょっと具体的な企画・提案まで考えたいです。内容が具体化した時点で議会で提案していけますので、ぜひ一緒に企画を考えていきましょう。
こうしてアイデアが集まることで、いろいろな問題を解決するヒントがたくさん出てくるのだなと改めて感じました。
これからも気軽に意見交換していきましょう!
よろしくお願いします。
投稿者 野崎たかお : 2006年07月18日 14:18