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2006年12月26日
議会が変わればまちづくりも変わる!!
今年も残すところわずかとなりましたが、今これまでの活動の総括をしているのと同時にこれからのまちづくりに欠かせない物とは何かということを検証しています。
結論的には、まちの政治の中心である議会が変わることがなければ、広く住民の合意形成の元での政策の実現はやはり難しいのではないかと思っています。なぜなら区長(首長)は独任制であるがゆえ強いリーダーシップを図れる利点がある一方で広く有権者の声を反映することは難しい状況があります。しかし、議会は広く薄く幅広い市民の代表が集まっているがゆえに、広い住民の意見を反映した政策を作りやすいという合意形成機能は区長(首長)より格段に高いといえます。
そのことから議会が真に機能するということはそれだけより多くの住民の意見が区政に反映できるということになります。しかし、今の地方議会の現状は名誉職的な権威の塊で区長(首長)の追認機関と揶揄され「不要論」まで叫ばれています。
そうした中で今年の5月18日に北海道の栗山町議会が全国で初めて制定した「議会基本条例」(詳しくは⇒http://www.nozakitakao.net/mt/mt-search.cgi?IncludeBlogs=2&search=%E6%A0%97%E5%B1%B1%E7%94%BA)は地方議会の夜明けとも呼ばれる画期的なもので全国の議会関係者に衝撃を与えました。
全国的に見るとその衝撃の効果はすでに出始めています。12月20日に三重県議会が都道府県レベルではじめての議会基本条例を制定(三重県議会⇒http://www.pref.mie.jp/GIKAIS/kengi/news/gikaikihonnjyourei-gaiyou.htm)しました。都道府県と町が制定したことでその中間的な規模である市や区でも制定できることが明らかになったことから今後さらにこの流れが加速することを予感させます。
そんな中でもやはり練馬区で参考となるのは市区町村レベルの議会基本条例だと思うのですが、実は三重県議会の前に神奈川県の湯河原町議会でも12月12日に議会基本条例(湯河原町議会⇒http://www.town.yugawara.kanagawa.jp/gikai/keijibann/gikai1812_1.html)が制定されていました。
こうした議会改革の動きが活発化することは本当に大きなことなのですが、湯河原町の議会基本条例をみて少し気になるところもあります。
自治体の憲法とも言われる自治基本条例でも、制定の動きが広がるにつれその内容が具体的でなく理念条例となっていった事例があります。議会基本条例を本当に意義のあるものにするためには住民参加・情報公開・説明責任の手法が実効性のある「生きる条例」にしなければならず、そのために必要なのは具体的に内容を規定していくことだといえます。
たとえば栗山町議会の町民参加の規定を見ると
第3章町民と議会の関係
(町民参加及び町民との連携)
第4条 議会は、議会の活動に関する情報公開を徹底するとともに、町民に対する説明責
任を十分に果たさなければならない。2 議会は、本会議のほか、常任委員会、特別委員会を原則公開するとともに、議会主催
の一般会議を設置するなど、会期中又は閉会中を問わず、町民が議会の活動に参加でき
るような措置を講じるものとする。3 議会は、常任委員会、特別委員会等の運営に当たり、参考人制度及び公聴会制度を十
分に活用して、町民の専門的又は政策的識見等を議会の討議に反映させるものとする。4 議会は、請願及び陳情を町民による政策提案と位置づけるとともに、その審議におい
ては、これら提案者の意見を聴く機会を設けなければならない。5 議会は、町民、町民団体、NPO等との意見交換の場を多様に設けて、議会及び議員
の政策能力を強化するとともに、政策提案の拡大を図るものとする。6 議会は、重要な議案に対する各議員の態度を議会広報で公表する等、議員の活動に対
して町民の評価が的確になされるよう情報の提供に努めるものとする。7 議会は、前6項の規定に関する実効性を高める方策として、全議員の出席のもとに町
民に対する議会報告会を少なくとも年1回開催して、議会の説明責任を果たすとともに、
これらの事項に関して町民の意見を聴取して議会運営の改善を図るものとする。
一方の湯川原町議会の規定では
(議会の運営原則)
第3条 議会は、必要な政策を自ら立案して決定し、又は執行機関を通じ
て提案して実施させることにより、政策中心の運営を行うものとする。2 議会は、町民の多様な意見を把握して町政に反映させるとともに、町
民と一緒にまちづくりの活動に取り組むことにより、町民参加と町民協
働の運営を行うものとする。3 議会は、町民が自由に議会を傍聴し、又は広報等を通じて必要な情報
を得ることができるようにするとともに、町民に対して議会の議決又は
運営についてその経緯、理由等を説明する説明責任を果たすことにより、
透明性と応答性のある運営を行うものとする。(重要政策の審議等)
第5条の5 議会は、前2項の規定による審議に当たっては、事前に町民の意見を
聴くよう努めるとともに、議決又は意見を決定したときは、その結果及
び審議の経過に関する情報を公表し、町民に説明するよう努めなければ
ならない。6 議会は、前項の規定による公表又は説明を行うため、広報紙の発行、
ホームページの開設、説明会、町民懇談会又は出前講座の開催等の必要
な措置を講じるものとする。
となっています。この違いはやはり具体性というところだと言えますが、条例を見たときに住民が理解できるものでなければ「生きる条例」にとはいえず、また具体性を薄めることで解釈の余地を残し議会の都合で行動を制限することもできてしまう弊害も生まれてきます。ですが条例の内容を4年半にかけて実践してきた栗山町議会とこれからの議会活動の基本としていこうという湯河原町議会では制定の過程が違うといえます。多くの地方議会では湯河原町議会のようにこれからのビジョンという条例先行型が多くなることが予想されることから湯河原町議会の今後は議会基本条例の行方にも大切なものとなります。
湯川町議会の議会基本条例では具体性が見えにくい部分もまだありますが、今後具体的な内容は規則を制定しゆだねることも出来るので、来年4月の施行までにどのような改善が行われるのか注目しています。
一方で湯河原町議会の議会基本条例で練馬区議会でも参考になる新たな項目も規定されています。それは第8条の「会派」という規定です。会派というのは一般的に住民に分かりにくい定義で法律上その根拠もありません。そのことから条例で明確に会派の意義と活動を規定したのはとても参考になるものです。
いずれにしても、練馬区議会の改革を少しでも進めたいと思っていますが、議会基本条例の制定を目的とするのではなく「生きる条例」とするためにも議会基本条例に規定する中身を一歩一歩実現していくことで最終的に条例を定めるという形にできればと思っています。栗山町でも4年半かかったことから練馬区議会では相当の時間がかかるかもしれませんが、住民とともにまちづくりを進める議会を実現するためにも進めなければならないと思っています。
北海道栗山町議会 議会基本条例(18年5月18日制定)⇒http://www.town.kuriyama.hokkaido.jp/parliament/g_kihon.html
神奈川県湯河原町議会 議会基本条例(18年12月12日制定)⇒http://www.town.yugawara.kanagawa.jp/gikai/keijibann/5.pdf
三重県議会 議会基本条例(18年12月20日制定)⇒http://www.pref.mie.jp/GIKAIS/kengi/honkaigi/gitei-gian/gian-list/gikaikihonnjyourei.htm
投稿者 takao
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