「今日のひとこと」トップページ
前の記事:決算審議8日目 歳入・公債費・特別会計
次の記事:視察先で何を学んでくるか・・・・

2006年10月05日

決算審議 最終日 

決算審議の最終日はすべての項目に関して自由に質問できる全款補充質疑となっています。
今日は全国的な税財政問題の現状から練馬区の財政への将来的な影響に対する備えについて質問をしました。

まず練馬区を含む東京23特別区は全国の市町村と違い、その名のとおり税財政でも特別な自治体で極めて裕福な自治体だといえます。それは都区財政調整制度という制度のもとで東京都と23区だけで法人住民税や固定資産税を分け合っているため、日本の企業の多くが集中する都心から得られる法人住民税などの税収を23区のみで使えることが大きく寄与しているからです。

しかし、23区といっても都心の千代田区や港区、渋谷区といった区と練馬区ではおかれている状況はまったく違うわけで、仮に練馬区が23区でなくなれば練馬区単独での税収力は隣の西東京市より落ちる可能性が高くあります。さらに財政力を現す指標である財政力指数(1を超えると不交付団体)を見ると、練馬区は他の市町村と税制の構造が違うとはいえ、1994年0.63から2005年には0.48まで落ち込んでいます。これは財政調整交付金という23区内での交付金への依存度が高まっていることをあらわしてもいます。

ここからが問題なのですが、地方分権が進む中で全国的な地方税財政改革が次の分権改革の主要なテーマになってきます。そして東京都と23特別区は国と全国の道府県、市町村から極端に多い税収を全国の市町村に水平に配分する必要があると強い指摘を受けています。それは東京都が今年5月に出した「緊急アピール 東京狙い撃ちへの反論」を見ても東京都の持つ危機感というのは相当なものです。では、実際に東京都と23区の税源が全国の市町村に振り分けられるとどうなるかというと、23特別区が分け合っている都区財政調整交付金の原資である法人二税が大きく減ることになることから23特別区への影響は極めて大きく、さらに財政調整交付金への依存度が高い練馬区にとっては危機的な状況になります。

しかし、全国的な地方分権の流れからすればいつまでも東京23特別区だけが特別に裕福な状態でいられるわけもありません。そのことから、税収があるうちに練馬区内で多くの税収が得られる財政力をつけるかというのは長期的に見ると待ったなしの状況だといえます。

また、一方で23特別区の福祉は市町村と比べ非常に高いレベルにあるというのはそれだけ財源がかかっているということでもあり、その原資が減少するのであれば区民生活への影響をできるだけ少なくするために積立金(貯金)を持つ必要があります。この積立金(貯金)に関しても練馬区は17年度で約299億円(18年度末では400億円を超える予定)となっていますが、一方で区債の残高(借金)が約958億円あり貯金より借金の方が多くなっています。練馬区と同じく財政調整交付金への依存度が高い江戸川区を見てみると17年度末で積立金(貯金)は約745億円で区債の残高(借金)は約552億円となっており、貯金で借金を全額返済できる状態にあります。

このような状況から考えると地方税財政改革に備え長期的な練馬区の税財政構造改革を行うことは急務であり、一時期的に税収が増えたからといって箱物を作ったり補助金をばら撒いたりする無駄使いをする余裕はまったくありません。

政治というのは今だけを見て行う「今日のためだけの政治」が求められているのか、それとも「今日より将来への安心を実現する政治」が求められているのか、来年に選挙を控えた状況から財政支出を唱える声が多くありますが、私はこういうときこそ未来への投資(子育て・教育など)を行いながら将来へ向けた長期的な視点に立った財政運営を行う必要があると思っています。そして、区民に一番求められているのも「将来への安心(不安の払拭)」なのだと日々感じてもいます。

投稿者 takao : トラックバック (0) : 地方分権 : にほんブログ村 政治ブログへ

この記事のトラックバックURL:
http://www.nozakitakao.net/mt/mt-tb.cgi/798