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2006年08月08日
公共事業で子育て支援その2
岐阜県の取り組みとに引き続き、今年4月より入札契約全般に子育て支援の充実による優遇制度を導入した岐阜県多治見市を取材してきました。
多治見市の制度では主観点数による入札参加への優遇が主なもので格付けに反映させる岐阜県の制度とはだいぶ違うものとなっています。具体的には入札参加資格に主観点数(昨日のひとこと参照)を設定することで積極的に優遇策に取り組んでいる企業のみ参加できる入札が行われるという形だといえます。
また、岐阜県の取り組みと大きな違いとなるのは、岐阜県では土木・建築・電気・配管の4業種のみでの優遇でしたが、多治見市では物品売買など全業種を対象にしています。この全業種を対象にしているのはきわめて珍しい例です。
実際の優遇の状況としては登録業者2842社の中で①ISO認証取得1421社、②障害者雇用371社、③次世代育成支援対策推進法に基づく「一般事業主行動計画策定」が355社(従業員301人以上の策定義務がある企業のみ)、従業員300人以下で策定義務がない起業で策定しているのが5社、④育児・介護休業法を上回る制度を導入している起業121社、⑤市との災害協定締結が78社となっています。
こうした状況を見ると子育て支援の優遇による成果はまだ明らかになっていないといえますが、法で対象となっていない起業の多くは、実際に次世代育成支援対策推進法などの制度のことを良く知らないため、問い合わせの際に詳しく説明すると、企業の担当者は必ず人事に確認するという返事が帰ってくるそうです。そのことから啓発効果は大変大きいといえます。
今後の課題としては入札への参加から落札へのインセンティブをどのように実現するかというところのようですが、総合評価型入札制度で実際の工事の技術力以外の部分で優遇することには「加点が良くても、技術力は大丈夫なのか・・・という不安がある。一方で政策目的を達成したいというジレンマとの葛藤もある」といいます。
いずれにしても、企業の子育て支援への意識を高めるということでは多治見市や岐阜県の取り組みは効果があるものであり、こうした試みが全国に広がり、最終的に国も取り組み始めることになれば、日本の労働環境も大きく変わってくるのではないかと思っています。
今回は少子化・子育て支援の取り組みが活発化してきた時期に制度を導入したということでその背景や仕組みを取材してきましたが、宮城県や静岡市、千代田区などもこうした制度を以前から取り入れていることから今後さらに研究して、練馬区で何かしらの制度の提案をしていきたいと思います。
投稿者 takao
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