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2006年07月27日

学校選択制が与える見えない影響・・・

虐待を受けて保護された子どもや養育困難で保護された子どもたちが暮らす児童養護施設は全国に557施設(民間)、東京都に59施設あります。

近年児童虐待は相談件数が3万4451件と過去最高を更新し続けていますが、それにあわせ児童養護施設への受け入れの要請も急増しており、施設の定員はパンク寸前となっています。

一方で児童養護施設は十分な運営費があるわけではなく、施設の設備などに関しては十分な対応が図られている施設とそうではない施設が混在しています。

そんな中で、二つの養護施設を取材してきたのですが養護施設の関係者の間では学校選択制の導入による影響が出てきているようです。

その影響とは、養護施設で暮らす児童は施設から学校へ通学するのですが、これまでの学区による入学では問題にならなかったことが学校選択制が導入されることで受け入れ側の学校の対応が変化しているところもあるようです。

その理由は、選ばれる学校となるためにいわゆる優秀な生徒の確保に力を入れる学校が出てくると、ネグレクトや不登校などで学習が遅れていた子どもは必然的に学習については遅れがある場合が多く、そのことが、学力テストの学校の平均点を押し下げてしまうということが影響しているようです。

これは他の自治体での話しですが、練馬区でも中学校に学校選択制が導入されることから、そのような問題にどのように対処するかが課題となります。

それにしても、養護施設への行政からの充実した補助がない理由を質問に対して「養護施設は票(選挙)にならないと思われているからでは」といわれたときに政治はいったい何のためにあるのかとつくづく感じさせられました。

※東京都は国基準の職員配置6対1に対し5対1とするなど他の自治体より充実した補助を行っていますが、これは国基準が低い水準であることからまだまだ十分とはいえない状況です。

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ご意見欄

 養護施設で暮らす児童と学校選択制の問題については切実なものがあると思いますが、私は、児童一般についても学校選択制や学校の体勢に多くの課題があると思います。
 といいますのは、LDやADHD,ADDなど障害(障害、という言葉は嫌いなのですがここではあえて使います)をかかえる児童と、それに近しい症状はあるものの、障害として認めにくい児童(いわゆる、ボーダー)もまた、学校ではいろいろな課題に直面することとなるからです。
 これらの児童は、いわゆる「クラスの問題児」とされ、学校からも他の保護者からも、また同級生からも、白眼視されるケースが多いのですが、特に障害として認定しにくい児童の場合、他の保護者からのクレームに親が悩み、転校を余儀なくされたりするケースが多いようです。また、たとえ成績が良くても、内申が極めて悪いため、総合の評価が低い、ということもあります。
 このようなケースに学校はなかなか対応できていないのが実状です。このような児童の個性をのばし、学校生活をその子にとっての「負の時間」としないようにするためには、学校の現場では相当の理解と努力が必要です。
 ただ、それを学校任せ、担任任せにしておいて、様々な課題は解決できないと思います。やはり、親の理解と努力、他の保護者の理解があって、はじめて解決への道筋ができるものと思います。
 養護施設の児童もそれは同じであると思います。その子の背景や性質や障害の生むいかんに係わらず、どの子も同じように、大人の理解と努力のもと、いきいきと学び、育ってゆける環境が必要ですし、それによってどの子も「大人への信頼」を持ち、大人になってもまた「信頼できる大人」に成長できるのではないかと思います。
 先に制度ありき、ではなく、やはり現場にある課題をひとつひとつ話し合い、そこから必要な制度を見つけ出して行く必要はないでしょうか。また、行政と学校と親が立場を超えてしっかり話し合うことをしなければ、学校の現場での格差や差別はあらゆる面で広がり、子ども達の個性はつぶされ続けて行きます。

投稿者 仙業主夫 : 2006年07月28日 12:08

仙業主夫さん

いつも貴重なご意見に提案ありがとうございます。
制度ありきではなく現場にある課題を解決していくことはとても必要なことです。

本来、制度の見直しは現場の課題を改善するためのものです。しかし、それが機能しないと現場への負担は大きなものとなります。

一方で学校でいえば現場の意見がすべての学校で同じ問題となっているかというと地域性や学校文化の違いなどあるので、制度を作るときは慎重に見極めなければなりません。

個人的にはある程度の権限と運用は現場にゆだね、制度は全体像の大まかなものとできればと思っていますが、一律平等というのを過剰に求める傾向もあり実際は難しいのが現状です。

なぜ、現場をもっと信頼し運用を任せられないのか。それは誰かに任せておきたい、お客様でありたいという意識が底辺にあるように思えてなりません。

ちょっと、ご意見とずれてしまいましたが、そこで生活をする子どもたちの幸せ。それを第一に考え環境作りをしていければと思っています。

投稿者 野崎たかお : 2006年08月13日 23:46