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2005年11月18日

知らなければ動けない

今日は、流通経済大学の1,2年生のゼミで講師としてお話しさせていただいてきました。さて大学1,2年生ということは18歳から20歳の学生たちなのですが、最近気になったニュースを聞いてみたところ「町田市の同級生殺人事件」「アメリカの18歳の高校生市長」「松井選手の年俸62億円」「ヨーロッパでエイズが自然に治った」「鳥インフルエンザ」などなどいろいろな話題がありましたが、特に印象的だったのは「増税によってどうなるのか」という話題です。

消費税の増税論議が活発化しいよいよ本格的に消費税が上がるというのを若い世代も感じているようですが、学生世代は負担が増えることによって自分たちの生活にどのような影響が出るのかが見えないところに一番の不安を抱えているようです。

その理由としては、就職しても給料は上がり続けるわけでもない、景気がよくなって就職先が増えても勤めていれば給料が上がるわけでもない。一方で消費税など税負担は上がり、高齢化社会によるその他の社会保障の負担も増える。単純に考えれば生活は苦しくなるので不安が高まるという構図のようです。この問題は大きな社会問題でもあり不安から希望がなくなることで若年層の働く意欲を減少させてしまう危険性があります。現に増え続けるニートなどはそのような問題も背景にないとはいえません。

しかし、学生と議論していて心強いと思ったことも多々あります。年金制度の話しをしていたときに20歳から13580円を毎月年金保険料として収めなければならないが、実際に収入がない学生に毎月13580円を義務付けるのは矛盾がある。免除といってもそれは猶予であり支払いの先延ばしでしかなく、さらに市町村に届出しなければ免除が受けられないといことから、市町村への届出の仕方自体みんな知らない実態があることから利用しにくい。13580円毎月支払うためにはバイトで17時間年金保険料のために働かなければならなければ、学校よりバイトに明け暮れる生活になりさらにバイトする意欲もわかない。制度的におかしいのではないか。という指摘です。

この原因としては、制度自体が受給者を基本において制度設計をしているためで、支払者を基本において制度設計をすれば指摘のような矛盾はなくなるといえます。家計で言っても収入から支出を計算して生活するのが当然のことであり、世代間扶助の年金制度もその原資を考えるのならば支払者を念頭において制度設計することが欠かせないことといえます。では、なぜ当然のことができないのかその理由ですが、それは世代の投票率に大きく関係しているといえます。単純に受給世代と20代では投票率に2倍以上差があり、支持者の顔色を見て行動する政治家が多ければ受給者のための制度を作るのは自然の流れといえます。

そんな説明をしていたら「投票に行けばいいんだ」という声が出てきたことは、これからの政治にとって大きな希望です。

若者の政治への無関心が問題といわれる昨今ですが、その原因は無関心なのではなく「知らない」ことで行動の仕方が分からないという問題が根底にあるといえます。政治に携わる一人として、若い世代に将来と社会の制度の仕組みを伝えていくことがいかに大事か、流通経済大学の学生たちから改めて学ぶことができた一日でした。

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